それでは今週もさっそく「おすすめSUVのおすすめグレード」に関する研究を進めてまいりましょう。今週のお題は、モデルライフの半ばを過ぎた感はあるものの、いまだ存在感たっぷりといえる「レクサスRX」です。
本命グレードはRX450h“version L”!
いきなり結論から申し上げますと、これからレクサスRXを買うのであれば「おすすめグレード」は下記のとおりになるかと思われます。
◎本命|RX450h“version L”
◯対抗|RX300“version L”
▲大穴|中古車のRX450h“version L”
以下、選定の理由と、レクサスRXというSUVのそもそもの概略について解説いたします。
RXのグレードは大きく分けて3系統
まず、現時点(2019年3月末)でのグレードラインナップとそれぞれのプライスは以下のとおりです。
【ハイブリッド】
●RX450hL(AWD)|769万円
●RX450h(2WD)|604万7000円
●RX450h“version L”(2WD)|703万6000円
●RX450h“F SPORT”(2WD)|717万6000円
●RX450h(AWD)|630万7000円
●RX450h“version L”(AWD)|729万6000円
●RX450h“F SPORT”(AWD)|743万6000円
【ガソリン】
●RX300(2WD)|497万2000円
●RX300“version L”(2WD)|596万1000円
●RX300“F SPORT”(2WD)|580万1000円
●RX300|523万2000円
●RX300“version L”|622万1000円
●RX300“F SPORT”|606万1000円
グレードは、大きく分けて3列7人乗りの「450hL」と、2列5人乗りハイブリッドの「450h系」、そして同じく2列5人乗りガソリンの「300系」の3系統に分かれています。
搭載されるパワーユニットは、ハイブリッドの450h系は3.5L V6エンジン+モーターで、システム最高出力は313ps。ガソリン車の300系は最高出力238psの2L直4直噴ターボエンジンとなります。駆動方式は、3列7人乗りの450hLだけはAWDのみですが、その他のグレードでは2WDまたはAWDの2種類から選択可能です。
ハイブリッドとガソリンターボは優劣付けがたし
おすすめグレードを選定するにあたり、まずは「ハイブリッドか、それともガソリンターボか?」ということを決めなければならないのですが、これはなかなか難しい問題です。
パワフルで、なおかつリセール価格が高いのはハイブリッドなのですが、RX300系に搭載される2L直噴ターボだってなかなかのものです。そして前述のグレードラインナップ&プライスを見ていただければわかるとおり、ハイブリッドとガソリンの価格差はけっこうデカいものがあります。
簡単には決められない問題であるため、ここはいったん保留とし、「どの仕様を選ぶべきか?」という問題に進みます。
ベースグレードはあまりおすすめできない
レクサスRXのハイブリッドとガソリンは、それぞれ下記3種類のグレードに分かれています。
●ベースグレード|文字通りベースグレード
●vesion L|豪華装備充実の上級グレード
●F SPORT|何かとスポーティなグレード
このなかからどれを選ぶべきかという話ですが、まずは「ベースグレード」は候補からいきなり除外したいと考えます。
なぜならば、車両価格がお安いのは確かにベースグレードの魅力ではあるのですが、その半面、やはり装備レベルが少々さみしいからです。具体的には、
●NAVI・AI-AVS(電子制御可変ダンパー)
●パノラミックビューモニター
●インテリジェントクリアランスソナー
●リヤクロストラフィックアラート
●リヤクロストラフィックオートブレーキ
●ブラインドスポットモニター
●三眼フルLEDヘッドランプ&LEDシーケンシャルターンランプ)
などのversion Lでは標準装備となっているものが、ベースグレードではオプション扱いとなっています。ほかのSUVならまだしも、レクサスRXでこれらを付けないというのはちょっと考えにくいので、結局のところ「ベースグレードは見た目ほどは安くない」ということになります。
そうであるならば最初からversion LまたはF SPORTを買うほうが、最終的には何かと満足できることは間違いありません。
やはりイチ推しは「バージョンL」
となるとお次は「version Lにするか、それともスポーティなF SPORTを選ぶか?」という問題が発生するわけですが、ここについては下記のニュアンスで考えています。
「結論としては人それぞれの好み次第だが、基本的にはversion Lがおすすめ」
“F SPORT”専用スピンドルグリル (メッシュタイプ)やサウンドジェネレーター、電動アクティブスタビライザー、“F SPORT”専用アルミホイールなどの「F SPORTならではの専用装備」は確かに魅力的です。
しかし、レクサスRXというSUVにそこまでのスポーツ性を求める人は、どちらかと言えば少数派でしょう。多くの人はRXに「スポーティでありながら、同時にゴージャスでもある感じ」を求めているはずです。
それゆえ「基本的にはversion Lがおすすめ」としたいわけです。もちろん、人それぞれの嗜好によってはF SPORTを選ぶのも断然アリだとは思います。
ハイブリッドorガソリン問題、再び
さて、グレードとしてはとりあえず「version Lがイチ推し」ということが決定しました。残るは、先ほど保留にしておいた「ハイブリッドか、それともガソリンターボか?」という問題に決着を付けるのみです。
……で、その後いろいろ調査検討してみたわけですが、ハッキリとした決着をつけることはできませんでした。「どちらも、それぞれの特色があって大いに魅力的」ということです。
ハイブリッドのRX450hはビッグなパワー&トルクで豪快に走れますが、その半面、「プライス的にちょっと高いかな? この価格差を燃料代で元を取るのはちょっと難しいだろうな」とも思うわけです。
そしてガソリンターボのRX300は十分以上のパワー&トルクで軽快に走れますし、プライスも相対的に安価です。しかし「それでも、せっかくRXに乗るなら、やはりいちばんいいやつ(=450h)に乗りたいかな?」と思う気持ちも隠すことができません。
それゆえなかなか難しいわけですが、結論としては冒頭のとおり「本命=RX450h“version L”」「対抗=RX300“version L”」としたいと考えます。理由は先ほど申し上げたとおり、「せっかくRXに乗るなら、いちばん豪華なやつがいいかな?」との考えに基づきます。そこにあまりこだわりがないのであれば、もちろん「対抗」のRX300“version L”を選ぶのもかなりステキです。
この時期は「あえて中古車」を選ぶのも悪くない
だがしかし、ここで「中古車」の存在も今一度思い出したいと思います。なぜならば、モデルライフも半ばを過ぎたと思われるレクサスRXを、今さら高いカネを出して新車で買うのもどうなのか? という考え方もなくはないからです。
で、中古車だといくらぐらいでどんなRXが買えるのかといいますと……けっこういい感じの物件が多数流通しています。具体的には、おおむね下記のようなイメージです。
●2016年式レクサスRX450h“version L”
価格=520万円(支払総額540万円)
走行2.2万km/メンテナンスパッケージ付き/右H/AT/D車
上記はあくまで「イメージ」であって、具体的なスペックではありませんが、こんな感じの450h“version L”がゴロゴロしているのが、昨今の中古車マーケットです。
新車でRX450h“version L”2WDを買うとなると、支払総額で考えておおむね740万円か750万円にはなります。それを考えると、「総額500万円台前半で買える低走行中古車」というのは、なかなかの「対抗馬」になるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか?
以上、多少なりともご参考になったならば幸いです。それではまた来週!
[ライター/伊達軍曹]
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