コラム

古くて新しいレクサス!2018年発売のレクサス・ES、そのリセールバリューに注目

みなさんこんにちは!今回は、レクサスを代表する基幹モデルでありながら、レクサスブランドとしては7代目で日本初導入となったレクサス・ESについて紹介します。2018年10月24日に導入されてから約2年。レクサス・ESのクルマとしての魅力と、リセールバリューについて解説していきます。

レクサス・ESとは?


レクサス・ESは、日本に導入されたのが2018年10月24日からという、まだ2年も発売されていない新型車ですが、レクサスの歴史を振り返ってみると現行型ですでに7代目を数えるという、レクサスブランド最初期からラインナップされている古参のモデルです。
先ほど「レクサスブランドとして初導入」と書きましたが、まだ日本でレクサスブランドが立ち上がる前、トヨタブランドから日本で発売されていた時期がありました。日本名は「トヨタ・ウィンダム」。印象的なテレビCMが放映されていたので、記憶に残っている方もいるのではないでしょうか。
レクサス・ESの初代モデルは1989年から1991年までと短い期間の生産に終わり、その後2代目モデルから4代目モデルが「トヨタ・ウィンダム」として日本で販売されました。期間としては1991年から2006年までで、その後一旦日本市場からは撤退。北米と中国を中心とした販売戦略に移り、5代目と6代目モデルは日本、そしてヨーロッパへの導入は長らく見送られていました。
一方でレクサス・ESの評価は北米において非常に高く、フラッグシップモデルのLSに次ぐ上級セダンとして、長期に渡ってモデルチェンジと改良を積み重ねてきています。2018年の7代目モデルの日本導入は、ウィンダムの販売停止から実に12年7ヶ月ぶりのカムバックとなり、大きな話題となりました。
レクサス・ESの最大の特徴は、高級セダンにも関わらず、一貫してFFレイアウトをとっていること。FRのようなプロペラシャフトがないため、後席の足元空間は非常に広々としたものになっています。一方で振動や操縦性に関しては不利になってしまいますが、そこはレクサスのセダン。設計上のデータだけでなく多種多様な実施走行を行うことで、こうしたマイナス面を徹底的に払拭しています。その結果、レクサス・ESは、フラッグシップのLSや、より小型のISなどに比べ、より「優れた乗り心地」にフォーカスした、日本的な乗り味のセダンとなっています。
実は、現行型ESのベースとなっているのは「トヨタ・カムリ」。システム最高出力218psのモーターと2.5リッター直列4気筒直噴エンジンを組み合わせるハイブリッドシステムや、「GA-Kプラットフォーム」と呼ばれる最新世代プラットフォームも共通です。しかし、こちらはあくまでレクサスを名乗る高級セダン。サスペンションのチューニングや、室内の高い静粛性を実現するために費やされる作り込み、仕上げのクオリティが非常に高いインテリア、量産車として初採用となる「デジタルアウターミラー」など、多くの差別化が行われています。
現在、日本でのラインナップはとてもシンプルで、「ES300h」のFF・ATのみ。ベースグレードと、スポーティな「F SPORT」、豪華仕様の「version L」 の3種類のグレードだけが設定されています。エンジンの仕様などで悩む必要がないことを、嬉しいと捉えるべきか、悲しいと捉えるべきか難しいところ。個人的にはシンプルなグレード構成の方が、よりクルマの細かいオプション設定などに目を向けられるので、大いに歓迎したいと思っているのですが。
ちなみに、導入時に話題となった「デジタルアウターミラー」は、やはり人を選ぶ装備のようで、オプション選択の際や中古車購入の際は実車での確認を行った方が無難です。小型のカメラで後方の映像を捉え、室内左右に配置されたモニターに表示するというデバイスですが、風切り音の低減や夜間・雨天でも見やすいというメリットよりも、まだまだ実際には見えにくい場面が多いという声も聞かれるので、自身の目でぜひ確認してみてください。

レクサス・ESは値落ちしやすいのか


レクサス・ESの値落ちについては「レクサスというブランドの強みから値落ちしにくい傾向にはあるものの、やはりセダンなので、SUVに比べると下降幅は大きい」というのが結論です。
レクサスは他のブランドに比べて値落ちしにくく、新車購入から数年後のリセールバリューもとても高い水準にあるのが特徴です。一方で、我が国のセダン人気は一向に回復の兆しを見せず、リセールバリューについては現在「SUVひとり勝ち」の状態が続いています。
その状況は天下のレクサスにも波及しており、UX・LX・RX・NXといったSUVのラインナップに比べると、LS・GS・ISそしてESのリセールバリューは低めとなっています。
とはいえ、ESの低重心・高剛性を感じさせる流れるようなエクステリアデザインは、SUVにはないセダン独特のもの。あえて「SUVには乗りたくない」という方には、このプロポーションは非常に魅力的に感じられるのではないでしょうか。

レクサス・ESの中古価格はいま?


現在、中古車市場に出回っているレクサス・ESの数はわずかに50台弱。月販目標台数350台のところに、日本での発表後5,600台分の受注が入ったことは話題になりましたが、その後すぐに手放した方は少ないようで、まだまだ市場では希少車となっています。
新車価格は5,907,407円〜7,109,259円(税込)となっているところ、全ての中古車の平均価格は622万円と、全体的にかなり強気の価格設定と言えるでしょう。価格帯としては490万円くらいから830万円くらいと、それなりに開きがあります。高い価格が着いた車種は、TRDエアロパーツをフルで装備した個体が多いようです。
現在はまだ走行距離が伸びていないクルマも多く、これから中古車を購入される方も安心して買い物ができるでしょう。新車価格との開きはまだそれほどでもないので、納期やオプション設定、自分の好みの仕様かどうか、を検討して、新車と中古車の両方を選択肢に入れるとよいかもしれません。

レクサス・ESのリセール価格は?


まだ導入から3年も経過していないレクサス・ESですが、1年落ち・1万キロ走行・修復歴なしのクルマでデータを取ると、リセールバリューは78.6パーセント。このうち、ベースグレードは74.8パーセント、version Lは77.3パーセント、F SPORTが83.9パーセントとなっています。
ここから予想される3年落ちのリセールバリューは、全グレード全体で50パーセント台後半、F SPORTのみが60パーセントを超えてくるくらいにおさまりそうです。5年落ちまでいくと40パーセント台まで下がる予想も…。安くお得に購入するには多少待った方がよいかもしれません。一方で売却を考えている方については、早めに買取に出した方がよい結果が得られそうです。それにしても、セダンのリセールが悪い状況はいつまで続くのでしょうか…。
参考:レクサスの買取専門ページです

レクサス・ESを高値で買い取ってもらうには


レクサス・ESを高値で買い取ってもらうには、「リセール価値の高いオプション装備」を「買取専門店にしっかりと評価してもらう」の2点が必要となります。
「リセール価値の高いオプション装備」とは、TRDエアロダイナミクスパッケージ、ハンズフリーパワートランク、サンルーフなどが挙げられます。TRDエアロダイナミクスパッケージは、F SPORT用のTRDエアロキットとスポーツマフラーのセットオプションで、しかし価格は70万円以上という非常に高価なオプション。リセール価値は高いものの元を取るのは難しいオプションでもあるので、必ず装着しなければならない!というものではありません。予算と好みに応じて選択してください。
レクサス・ESのこうした高価なオプションなどをきちんと評価してもらうには、ディーラーの下取りに出すのではなく、買取専門店での詳細な査定が必要となってきます。特にレクサスの取り扱いに長けている買取専門店などは、細かなポイントも見逃さず、納得のいく査定結果を得られるでしょう。

まとめ

レクサス・ESは、レクサスの歴史上「古くて新しいモデル」として、日本の市場に登場したばかり。日本の路上での走りが、再びレクサス・ESの改良点としてフィードバックされ、より進化が深まっていくことでしょう。中古車市場のESも、今はまさに「セダン冬の時代」の影響を大きく受けてしまっていますが、今後どのように推移していくのか、引き続き注目していきたいですね。
[ライター/守屋健]

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ユーズトカーラボ 編集部
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