コラム

ポルシェ中古車を買うためのチェックポイントと選び方

はじめてのポルシェの中古車の選び方について、ガリバーで7年間勤務された後、現在はフリーランスのライターとして活躍されている中込健太郎さんから寄稿いたただきました。

みなさんはポルシェというとどんなイメージを持っているでしょうか?

ドイツを代表するスポーツカーだと思われるかたもいらっしゃるかもしれません。そして、いくら中古車とはいえ、おいそれと手を出せるような代物ではないのではないか・・・もしかすると、必ずしもフレンドリーなイメージはないという方もいらっしゃるかもしれません。

ポルシェ中古車を買うためのチェックポイントと選び方

最近では国産高級車もかなり数多く散見されるようになった、400万円~700万円ほどの予算レンジなら納得のいくポルシェが手に入ります。

しっかりと整備点検ができる施設を備え、ディーラーに負けないほどの納車実績をもつ専門店から、かなりコンディションのいい、ポルシェの中のポルシェ「911」も手に入れることができます。

400万円から、と申しましたが、もっとさがしていけば、それ以下の価格帯でもしっかりと普段から乗れるポルシェも珍しくはありません。

ポルシェ中古車を買うためのチェックポイントと選び方

では簡単にポルシェのご紹介をさせていただきたいと思います。

ポルシェ911は独身の方、夫婦2人でのドライブにぴったりです

クーペですから家族が多い方はこれ一台で3時間以上の旅行など、厳しいかもしれません。しかし、ご夫婦二人や、家族でクルマ全員乗ることがないようなご家庭では、911があれば奥様も乗りこなすことは難しくないでしょう。後部に重量物の代表であるエンジンが搭載されているので、雨が降ったりして路面がぬれているときの加速なども安定そのもの。しっかり荷重がかかり続けるその加速のフィーリングは重厚で安心して踏み込めます。また、舵を切る車輪のフロントには重たいエンジンがないので、ハンドリングは軽やか。重厚な加速感とのコントラストはなかなか絶妙なコントラストを見せてくれます。ほかのどんなクルマでも味わうことができない感覚ではないでしょうか。こんな唯一無二のクルマ、それがポルシェ911なのです。

ポルシェ911を購入するお勧めの年式

オススメ度合を、5つ星満点として紹介します。
ナロー ☆☆☆☆★  シンプルながらプレミア相場もあり、いいもの高め。
930  ☆☆★★★  シンプルなポルシェとしておススメは911SC、911の旨みをNAで。
964  ☆★★★★  AT、4WDも設定。便利という意味で現在の911の直系の始祖。
933  ☆☆★★★  空冷エンジン最後の911。最近やや割高なものが見受けられる。
996  ★★★★★  初期のものは人気薄なため買い得感高し。実を取るならベストバイ。
997  ☆★★★★  996をさらにブラッシュアップさせたモデル、値段しだい。
991  ☆☆★★★  現行型はさすがにまだ高価。いいのだが、中古車としては少し待て。

ポルシェの乗り味をもっと安価に手に入れたい方へ

オープンスポーツ「ボクスター」やそのクーペともいうべき「ケイマン」は、ポルシェの中で価格がもっとも安い価格帯から設定されています。 新車価格ではもっと安価なポルシェということもあり、「安いポルシェ」「エントリーモデル」ととらえられることも少なくないですが、実は911よりも走りに特化したモデルであり、2人乗りという点も考えると、むしろスポーツカーとして洗練された贅沢なクルマと言ってもいいのです。

一時は911しかないような時期もありましたが、今では、“このクルマの低重心な車設計から生まれる走行安定性やハンドリング性能”は多くのポルシェファンの心を掴んできます

ポルシェボクスターを購入するお勧めの年式

初代ボクスター 986型 ★★★★★ ただしおススメは2005以降
二代目ボクスター ☆★★★★ 文句ないが価格次第。
初代ケイマン987型 ☆★★★★ 文句ないが価格次第。
現行型 981型 ☆☆★★★ もう少し待っても良いのでは。。

ポルシェカイエンについて

家族でポルシェに乗りたいという方は4WDSUV「カイエン」が良いかもしれません。

このポルシェカイエンによって「子供がいる家族でも、ビジネスユースでも乗れるポルシェに乗りたい」というポルシェファンのニーズに火がつきました。

その結果、4ドアサルーン「パナメーラ」をポルシェの新しいラインナップとして加える程の人気を誇っています。

家族でポルシェに乗りたいという方は4WDSUV「カイエン」が良いかもしれません。 このポルシェカイエンによって「子供がいる家族でも、ビジネスユースでも乗れるポルシェに乗りたい」というポルシェファンのニーズに火がつきました。 その結果、4ドアサルーン「パナメーラ」をポルシェの新しいラインナップとして加える程の人気を誇っています。

ポルシェカイエンのオススメの年式

初代955型    ★★★★★
2代目957型   ☆★★★★
3代目958型   ☆★★★★  

ポルシェカイエンは年式を問わず総じてお勧めです。
フォルクスワーゲントゥアレグをベースに作っているモデルです。
もともと故障のリスクが低いモデルであることに加え、今のところ比較的リセールバリューも高止まりしており、同じ年式の同じくらいのクルマとしては高めですが、新車からの寝落ち、残価の残り具合、所有しての満足とのバランスなどを考えると非常に解読感の高いモデルだと思います。

ポルシェ好きにパナメーラがおすすめです

パナメーラはポルシェ初のフル4シーター4ドアサルーンです。専用ボディで2009年に登場して以来すっかり市民権を得た感があります。

ポルシェパナメーラについてのお勧め度は☆☆★★★としたいと思います。 クルマとしては完成度が高く、不満はないでしょう。しかし、同じお金でもっといいクルマが買えるというのもまた事実でしょう。これも個人的にはV6のシンプルなクルマの和やかなハンドリング。 そして、ベースグレードでもなかなか勢い良く加速していくあたりにちょっと驚きもあるのですが、ベースグレード以外にもV8、V8ターボと留まるところを知らないラインナップが用意されています

しかし、AMGメルセデスはじめ、高性能なサルーンの選択肢は他にもあるのです。

このクルマは大きなセンタートンネルが中央にあるために乗車定員も4名です。そういったことを考えると、「どうしてもこのクルマがよい」という方にはいいでしょうが、そう安くはない価格ということもあり、他を差し置いて強くお勧めできないという側面もあるのです。

ポルシェ好きな御人であれば、家族も乗れるポルシェを、という購入動機に対してはこれ以上の回答がないのも事実です。あとは「ポルシェへの愛情」と「予算」ではないでしょうか。

他、何かお勧めするとすればポルシェ928というFRのV8モデルのモデルでしょうか。 アメリカ市場を想定して作られた大型のクーペです。排気量も5000㏄ですし、かなり年式的にも古いのですが、維持費も算段が立ち、信頼できるお店に在庫があったような場合、乗られるのであれば早い方がいいと思います。

ポルシェをはじめて買う方の良くある質問

yahoo知恵袋などのQAサイトでポルシェに関してよく質問されている質問について中込さんに回答いただきました。

Q:初心者では試乗しても正直、ポルシェの車の状態がわかりませんでした。どういうところに注意したらいいですか?
A:まずドアを開け閉めした時の「音」を聴いてください。変なぶれはないですか?

何かぶるぶる「振動」はないですか?気になる「音」はないですか?
変な「におい」しませんか?

まずこういうところに注意しましょう。

そしてお店の方に質問してください。
その際に納得できる説明が聞けなかったら、購入を見送ったほうがいいかもしれません。

クルマをわかろうとしないでください。「お店の方が頼れるかどうか」です。

頼れるお店でなければ、後々苦労することになるでしょう。
大体クルマのコンディションは次第に変わっていくものです。

Q:改造されている中古のポルシェはやめた方がよいか?初心者でも買ってよい改造車はありますか?
A:初心者に限らず、基本的には改造してあるポルシェは手を出さない方が安全です。

ポルシェ自体、実は世界中の様々なメーカーのエンジン開発のコンサルタントをしているのはかなり有名な話です。
メーカーである以上にチューニングも絶妙であるということをまず知っておいていただきたいです。
そのうえで、はじめからいろいろいじってあるポルシェに乗るのはもったいないと思います、という建前論もさることながら、高性能で高精度なクルマです。やたらと手を入れてあるのはバランスが崩れていないか、ちょっと心配です。改造車というかコンプリートカーという意味では、RUF(ルーフ)のキットが組み込まれているクルマはよいかもしれません。ポルシェをベースにスペシャルなパフォーマンスを誇るクルマを作ってきたメーカーです。ここのチューニングキットを組み込んでいるものは面白いかもしれません。

Q:格安ポルシェの注意点は?
A:ポルシェに限らずですが、基本的には「格安」はありえない。とお考えください。

なぜなら、同じ値段で売れるなら高い方がいいと思いませんか?それを安売りするのには何かあるのです。
本来するべき整備をしていない、ひいてはどこを直していいかわからないショップなのではないでしょうか。
そのうえでポルシェに関しては、例えば、片方のショップでは400万円で売っていて、もう一方のお店では250万円で距離、年式もほぼ同じ911があったとします。
この差額150万円は車のコンディションを整えるために、乗り出しまでにかけなければならない費用、別途捻出しなければならない費用とお考えいただきたいのです。
しかも150万円かけても400万円で売られているクルマ並みのコンディションにはならない可能性の方が高いのです。もし安いと思ったらその理由をお店の方に聞きましょう。あと今後どんなことが近い将来、整備で必要になりそうかしっかり聞いておくことが必要でしょう。

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この記事を書いた人
ユーズトカーラボ 編集部
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