豆知識

ボディカラーで変わる?車の査定や中古価格

クルマを購入する際に気になる軸の一つにリセールバリューがありますよね。中古車市場では、ボディカラーによって大きく値段に開きがあることをご存じですか?今回は買取で高査定につながるボディカラーについて紹介します。逆に安く中古車を手に入れたい場合に狙い目のカラーも紹介します。

中古車で人気のボディカラー

せっかく車を買うなら、好きな色にしたい!と考える方は多いでしょう。高額な買い物ですから、わざわざ嫌いな色を選ぶという人はあまりいませんね。しかし、高額な買い物だからこそよく考える必要がある部分でもあります。例えば、色によって小キズや汚れの目立ち方が違います。黒や青などの濃色系はキズの銀色が目立ちやすく、白く残る泥ハネも目につくため洗車の機会が増えるでしょう。また、初心者など自分の運転に自信の無い方はあえて目立つ色を選び、周囲に意識してもらうというのも一つの方法です。
そして、ボディカラー選びの後悔に繋がりやすいのが「査定価格」の違い。気に入って乗っていたはずなのに、乗り換え時に査定価格の差を聞いて愕然とする……というパターンも少なくありません。査定にはボディカラーによる加減点が発生し、多くの場合は数万円、車種によっては数十万円、場合によってはそれ以上もの差額となるのです。人気色には車種ごとの違いもありますが、全体的な傾向も存在します。それでは具体的に、どんな色が高査定となっているのか見てみましょう。

パールホワイト

今も昔も人気色ナンバーワンと言って過言では無いでしょう。実際には80年代後半、ハイソカーブームと言われる高級セダン人気で一気に広まったように感じます。同じ白でも商用車などに用いられるソリッド系と、乗用車向けのパール系とでは扱いが全く異なることにも注意が必要です。ホワイトパールは「3コートパール」とも呼ばれるように、塗装工程自体が他の色と違っているため、ほとんどの車種で有料オプションカラーとなっています。そのため購入時には軽自動車でも2万円、高級車では15万円程度の追加出費となりますが、査定時の差額は多くの車種でそれ以上となります。高級車に限らず、コンパクトカーや軽自動車でも査定プラスになりやすいボディカラーと言えるでしょう。

ブラック

黒はとても難しい色です。中古車市場での人気は概ね高く、特に高級SUVやセダンでは黒だけが異常に高騰している車種もあるくらいです。数万円程度のボディカラー加点は期待できる場合が多いでしょう。ただし、黒には大きな欠点があります。それは「非常にキズが目立つ」というもの。見て気になるのはもちろん、査定時に微小なキズを減点される可能性も高くなります。ボディカラーの加点がキズの減点で相殺され、プラマイゼロ……というケースもよく目にします。高査定を目的に黒を選ぶのであれば、こまめな洗車や洗車のための知識獲得は必須です。洗車機で気軽に洗いたい、という方は他の色を選んだ方が無難かもしれません。新車時施工のボディコーティングなども一定の効果を発揮してくれるでしょう。

シルバー

白、黒、ときたら次はシルバーですね。正直なところ、シルバーという色自体に査定アップの効果があるかどうかは微妙です。「可もなく不可もなく」がシルバーの特徴であり、「シルバーなら査定10万円アップ!」という状況はなかなか発生しないのが実情かと思います。
しかし、シルバーには他の色にはない魅力があります。黒とは逆に、とにかくキズや汚れが目立ちません。オーナー自身がキズの存在に気付いていないということも珍しくありません。大きな加点があるわけではなく、減点が少ないことで相対的に高い評価を得られるのがシルバーというボディカラーの特徴です。気軽に洗車機に突っ込める点も、人によっては大きな魅力でしょう。

中古車で安く買えるボディカラー

ここまで、「高く売れるか」という視点でボディカラーを見てきました。今度は逆に、中古市場で「安く買える」ボディカラーを探してみましょう。「高く売れる色」とはつまり、「買い手がたくさんいる、人気がある色」だと言い換えることができます。それならば反対に「人気の無い色」の相場はどうなるかと言うと、当然ですが下がります。誤解を恐れずに言えば「不人気色」こそが「安く買えるボディカラー」というわけです。見方によっては、全く同じ機能を持つ車が人気の無いボディカラーというだけで数十万円安く買える。新車で買えばほぼ同じ値段ですから、とても得した気分になれるでしょう。これは中古車ならではの魅力ですね。

赤系

不人気色の代名詞……は言い過ぎかもしれませんが、実際に多くの車種で査定マイナスとなるのが赤系統です。とにかく目立つことがマイナス要因となるわけですが、目立つ色ならではのメリットもあります。ショッピングモールや遊園地などの広い駐車場でも、自分の車が一目で分かります。「警戒色」とされる色ですから、歩行者や対向車から視認しやすく、事故のリスクを減らせる可能性があります。
気になるのは価格差ですが、人気SUV車種で20~50万円ほどの差がみられます。軽自動車やコンパクトカーではそれほど大きな金額差にはなりませんが、それでも数万~10万円程度は低めの相場になっているようです。なお、マツダやアルファロメオのように赤をイメージカラーにしているメーカーでは減額幅は小さくなり、場合によっては他の色よりも高額になるケースも見られます。

黄色系

基本的には赤と同じような傾向ですが、最近では黄色をイメージカラーにする車種が若干増えてきています。スズキのスイフトやハスラーは黄色のイメージが強いですね。当然ながらこのような車種では販売価格も下がりません。この傾向は世界的にも見られるようで、フェラーリやランボルギーニのようなスーパーカーも黄色いボディカラーで発表されることが増えてきたように感じます。

青・紫系

赤・黄色に比べると「不人気色」というイメージは薄いかもしれませんが、青や紫系も中古販売価格は低めです。査定時にもダウン要因となる場合が多いでしょう。相場が低めなのは水色に近い明るい青の場合が多いようです。赤・黄色同様、こちらにも人気色となる例外はあり、有名な車種がスバル・インプレッサWRXの青です。

特殊な人気色

上記のように、一般的には不人気の色であっても車種によっては人気色となる場合があります。フェラーリやアルファロメオの赤のように、メーカーのイメージカラーとなっている場合は人気色というケースが多いでしょう。特にスポーツカーなど性能を重視する車は比較的派手な色が好まれているようです。最近発表された日産の新型Zも、鮮やかな黄色をイメージカラーにしていますね。また、トヨタのアクアのようにボディカラーのバリエーションが豊富で特定の色に人気が集まりにくいという場合も、相場の差は出にくくなるようです。

まとめ

今回はボディカラーによる価格差について見てきましたが、いかがだったでしょうか。勘違いしてはいけないのは、「査定や相場の価格だけが車の価値ではない」という点です。もちろん高額査定は嬉しいでしょうし、人気によって販売価格が変わることも事実です。しかし、車選びでより重視すべきことは「その車でどんな体験ができるか」という点だと思います。不人気とされる赤系統も子供たちにはヒーローの色です。そんな車で出掛けた思い出が、何年経っても宝物だったりします。査定額だけの皮算用でボディカラーを決めてしまうことは、金額差以上の後悔となる可能性もあります。
人気色が時代によって変化することもあります。今では不人気どころか新車ではほぼ見かけない「緑」も、90年代は街中をたくさん走っていました。ミニクーパーやマーチ、レンジローバーなど緑が人気だった車種も少なくありません。多様性尊重をうたう時代ですから、街中の車も今以上に様々な色になると楽しそうですね。
それはともかく、現状では人気色・不人気色の差は明確に存在しています。車選びの一つの指標にはなるかと思います。また、同じ車種の人気色でも査定アップ幅は年式や距離によって様々です。人気車種ほどバラつきが出やすいため、売却時には買取専門店での査定を一度は取っておくことをお勧めします。それでは、この記事が皆様のカーライフの一助となれば幸いです。

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ユーズトカーラボ 編集部
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