トヨタ・ランドクルーザー、いわゆる「ランクル」。
日本では大型のSUVとして人気がありますね。海外では、高級車としてのステータスを兼ね備えた存在でもあります。
私の幼馴染みが、アフリカ大陸にあるモザンビーク共和国にある現地の日本大使館に赴任した際、日本で中古のランドクルーザー・プラドを購入して現地に持ち込んで乗っていたそうです。
それはまさに、いざというときに自分の身を守るための道具であったとか…。日本では想像もつかないような過酷な環境下でも、使用に耐えうる性能を持つランクル。それは、日本人が、日本で使う限りの環境では滅多に知り得ない、このクルマのもうひとつの「本質」なのかもしれません。
あのザクに似ている気もする
とこと変われば品変わる。それはクルマも同じです。機動戦士ガンダムに登場するモビルスーツ「ザク」にも、宇宙用に砂漠用。指揮官用など、さまざまな仕様がありますね。あれは架空のものですが…。
ドイツのHナンバーを持つ明るめの緑に塗られたランドクルーザー40です。量産型…ではありません。1960〜1984年と、24年間も生産されたロングセラーモデルです。このランクル40は輸出モデルでしょう。フロントバンパーの傷やフロントフェンダーの凹みなど、実用車として使い込まれた名誉の勲章が良い味を醸し出しています。ナンバープレートには、無数の虫の死骸が。アウトバーンを高速で移動したのでしょうか。
参考:SUV/RV車/クロカン買取専門ページ
特徴的な屋根のペイント
現行モデルのスズキ・スイフトやBMW MINIなど、屋根を白くペイントしたクルマがありますが、この当時のランクルも同様ですね。屋根までボディ同色だった場合、このクルマの印象も変わってくるはず。屋根が白い方が軽やかな雰囲気になります。
メルセデス・ベンツGクラス(ゲレンデヴァーゲン)のショートボディも箱っぽいデザインですが、ボディカラーの影響でしょうか。ランドローバー ディフェンダーのような佇まいもあります。
実用車としてガンガン使われてきたと思われる「ランクル40」。このHナンバーは、自動車税や自動車保険が優遇されるのが主眼目で取得されたものかもしれません。どのような経緯であれ、母国以上に長い間、現地の人の道具として使われていることを誇らしく思いたいです。
[ライター・カメラ SUVラボ編集部]