コラム

「ベテラン」でありながらいまだ人気を博しているコンパクトSUV、ホンダ ヴェゼル

それでは今週もさっそくオススメSUVに関する研究を始めましょう。今週のお題は、2013年12月デビューという「ベテラン」でありながら、いまだかなりの人気を博しているコンパクトSUV、ホンダ ヴェゼルです。

まずはヴェゼルの概略についてちょっと復習


まずは簡単なおさらいから。ヴェゼルは、SUVの持つ力強さと安心感、クーペのあでやかさとパーソナル感、そしてミニバンの使いやすさと快適性の融合を目指して開発されたホンダの小型クロスオーバーSUV。ガソリンエンジン版とハイブリッド版があり、双方に2WD(FF)と4WDが設定されています。
パワーユニットは最高出力131psの1.5L直噴直4ガソリンエンジンと、そのエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッド(システム出力152ps)の2種類。ガソリン車のトランスミッションはCVTで、ハイブリッドは「スポーツハイブリッドi-DCD」という7速DCTになります。

ホンダ ヴェゼルは2018年2月にマイナーチェンジが実施され、安全運転支援システム「Honda SENSING(ホンダセンシング)」が全車標準装備になったほか、内外装や装備などの細かな部分に小変更が加えられています。
そんなヴェゼルの、2018年6月下旬現在のグレード展開は以下のとおりです。

【ハイブリッド車】
●HYBRID・Honda SENSING(FF):246万円
●HYBRID・Honda SENSING(4WD):267万6000円
●HYBRID X・Honda SENSING(FF):253万9000円
●HYBRID X・Honda SENSING(4WD):275万5000円
●HYBRID Z・Honda SENSING(FF):271万円
●HYBRID Z・Honda SENSING(4WD):292万6000円
●HYBRID RS・Honda SENSING(FF):281万円
【ガソリン車】
●G・Honda SENSING(FF):207万5000円
●G・Honda SENSING(4WD):229万1000円
●X・Honda SENSING(FF):216万5000円
●X・Honda SENSING(4WD):238万1000円
●RS・Honda SENSING(FF):247万5000円
それぞれのざっくりとしたポジショニングを言うなら、ハイブリッドの無印またはガソリンのGが「ベーシックグレード」で、Xと付くものが「中間グレード」、Zは「上級グレード」であり、RSと付くグレードは内外装や足回りなどが「スポーティな味付けになっているグレード」ということです。

諸説あるが、おすすめは2WDのハイブリッド


それではヴェゼルの「おすすめグレード」について考えてみましょう。
まず最初に片付けなければいけないのは「ハイブリッドにするか、それともガソリンにするか?」という根本的な問題です。
人の好みや人生観はそれぞれですので、一概には言えません。が、当ラボとしては「ハイブリッド推し」という結論にしたいと思います。
理由は、「ハイブリッドのほうがリセールでは圧倒的に有利」ということと、価格差(もちろんハイブリッドのほうが高い)を補って余りある「余裕のパワー&トルクがもたらす満足感」です。
参考:SUV/RV車/クロカンの買取専門ページです

ただ、さほど飛ばさない人なら1.5Lガソリンでも動力性能は十分以上であり、乗り心地もガソリンのほうが軽快です。また燃料費を含めた生涯コストも、ぶっちゃけガソリン版のほうが安上がりでしょう。それゆえ、当ラボは決してガソリン版ヴェゼルの価値を否定するものではありません。それぞれにご試乗のうえ、好みと人生観に基づいてお決めください。

次に決めなければならないのが「FFでいくか、それともSUVらしい4WDにするか?」という問題です。これも好みや使い方によって答えが変わりますが、基本的には「比較的安価なFFで十分」と考えます。
ヴェゼルの4WDシステムは「リアルタイムAWD〈インテリジェント・コントロール・システム〉」と呼ばれるスタンバイ式。つまり通常走行時はFFで、路面状況に応じて瞬時に後輪へトルクが配分されて4WD状態になるというものです。であるならば、降雪地帯にお住まいの方や「釣りやキャンプなどでしょっちゅうラフロードを走る」という人以外はFFでも特に問題ないはずなのです。

ベースグレードは装備内容にやや不満も


ということで核心の部分、「最終的にどのグレードを選ぶべきなのか?」という疑問についての答えを探していきたいと思います。
まず、ここまでの研究で「基本はハイブリッド推し」であり、「4WDではなくFFで十分」というところまでは見えてきました。となると、候補となるのは以下の4グレードです。
●HYBRID・Honda SENSING(FF):246万円
●HYBRID X・Honda SENSING(FF):253万9000円
●HYBRID Z・Honda SENSING(FF):271万円
●HYBRID RS・Honda SENSING(FF):281万円
このなかでもっともベーシックな「HYBRID・Honda SENSING」は、手頃な価格こそ魅力ですが、さすがに装備内容にやや不満もあるため、いきなり落選ということにさせていただきます。

そしてもしも「スポーティなイメージと走りのSUVが大好き!」というのであれば、必然的に「HYBRID RS・Honda SENSING」の一択となります。お好きな人はどうぞお買い上げください。良いクルマだと思います。
問題は多くの人、つまり「それなりに上質な感じで、なおかつカジュアルな良さもあるSUVが欲しいのだが、果たしてどれを選ぶべきだろうか?」と考えている人にとってのおすすめグレードです。

「上等なモノ」が好きな人はHYBRID Zで


その場合の候補は中間グレードの「HYBRID X・Honda SENSING」と上級グレードである「HYBRID Z・Honda SENSING」の二つで、そのどちらを選ぶべきか……というのがなかなか難しいわけです。
しかし両グレードの特徴というか装備内容を精査してみれば、答えは自ずと明らかになります。

もしもあなたがホンダ ヴェゼルというクルマに「まあまあラグジュアリーなコンパクトSUV」というキャラクターを求めているのであれば、選ぶべきは上級グレードの「HYBRID Z・Honda SENSING」しかありません。
HYBRID Zの車両価格はHYBRID Xより約17万円高いのですが、それでも、HYBRID Zに採用される本革使用の「コンビシート&専用インテリア」の上質感というかラグジュアリー感には、かなりの満足を覚えるでしょう。
また「LEDフォグライト」や「リバース連動ドアミラー」「雨滴検知式フロントワイパー」あたりのHYBRID Zに標準となる装備は、ラグジュアリー志向の人にとっては「付いてないと盛り下がる装備」ではないかと思います。

さらに言えば、HYBRID Xには装着できない「パフォーマンスダンパー」の存在も、HYBRID Zオーナーのマインドを大いに盛り上げてくれるでしょう。パフォーマンスダンパーとは、走行中に発生する車体のたわみや微振動を軽減し、穏やかに整えてくれるショックアブソーバーのこと。これにより安定性が高まり、乗り心地もかなり向上します。
以上のような上級装備が「プラス17万1000円」で付いてくるのがHYBRID Zです。それゆえヴェゼルに「まあまあラグジュアリーなコンパクトSUV」というキャラクターを求めるのであれば、当ラボとしては「コレしかない!」と考える次第です。

シンプル志向な人にはHYBRID Xも悪くない


しかしヴェゼルというのは、あくまででも比較的コンパクトなサイズのクロスオーバーSUVです。ということは、「そういったクルマに豪華さは求めませんよ。もっとカジュアルな感じのほうが私は好きです」という人も、世の中にはそれなりにいらっしゃるのではないかと推測します。
その場合は、これはもう中間グレードのHYBRID Xでぜんぜん十分です。
フォグライトはLEDではなくハロゲン式となり、シートもZの「コンビシート&専用インテリア」ではなく、普通のブラック系ファブリックになります。でも「そういったシンプルな素材のほうが小型クロスオーバーにはむしろ似合う」という考え方もありますし、Honda SENSINGを含む基本的な重要装備はHYBRID Xにも普通に付帯されています。

以上の研究結果を元に、当ラボのホンダ ヴェゼルに関する最終結論は以下のとおりとさせていただきます。
「基本的にはハイブリッドの上級グレードであるHYBRID Z・Honda SENSINGがイチ推しグレードで、これを選んでおけばまず間違いない。しかし、シンプルなモノが好きな人であれば中間グレードのHYBRID X・Honda SENSINGという選択も決して悪くない」
ご参考になったならば幸いです。それではまた来週、お目にかかりましょう。
[ライター/伊達軍曹]

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ユーズトカーラボ 編集部
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