コラム

レクサス IS Fは速さへのこだわりがあるクルマだが普段使いも問題なし

今や耳慣れてきたレクサスのFシリーズですが、元はこのISが一番最初に開発されました。このFはトヨタのF1本拠地の富士スピードウェイと、開発を担っている東富士研究所からFが付けられました。正式プレスリリースも富士スピードウェイで行われ、当時副社長だった豊田章男自らがハンドルを握り実際に走る様子が公開されました。ISそのものは1999年に登場しましたが、Fシリーズが加わったのは2007年のことで、それから2014年まで販売されました。

Fシリーズが生まれた背景


当時はレクサスも順調に北米でも日本でも存在を確立してきた頃で、新たにレクサスならではのハイパフォーマンスカーを開発したいと考えていました。もちろん新たな車を誕生させるわけですが、既にあるトヨタの技術を生かしていくという方向で、IS300の初代モデル(日本での販売名はトヨタのアルテッツア)とスープラのエンジン、V型気筒エンジンとゲトラグ製6速MTを組み合わせることになりました。
そもそもトヨタを含めても大排気量であるスポーツモデルは2002年で生産終了したスープラ以来ということもあり、ますますIS Fの存在感が際立ちました。
参考:レクサス IS F買取専門ページ!

エクステリアでISとの違い


やはり多くの方々が気になるのはノーマルなISとの違いではないでしょうか。(これは全てのFシリーズに共通して言えるかもしれませんが…)違い自体はかなりはっきりしています。何が違うのか知っていると、街中でも見かけた時に「あれはIS Fモデルだ!」と気づけると思います。まず感覚としてはFには丸みとそれによって生み出されるダイナミックさがあります。人間で言うと筋肉があるような感じです。と言うのは表現の一種ですが、具体的にはまずボンネットを見れば一目瞭然です。ボンネットが大きく盛り上がっており、それが筋肉らしく感じられ、大きく存在感を放っているような気がします。そのほかはフロントバンパー、フロントフェンダー、タイヤサイズ、ホイールのデザインなどに違いがあります。
しかしこれらはどれも一度見てみないと分からないかもしれないので、見たことなくても見分ける方法はズバリマフラーで、4本あるのがIS Fです。これだとあまりに単純すぎるので最後に紹介しましたが、是非見かけた時はどちらなのか分かると面白いと思います…!

エクステリアやインテリアも本格スポーツモデルとして特化


もちろんエクステリアとインテリアもスポーツらしさ溢れています。
まずレクサスお馴染みのスピンドルグリルですが、この下側の台形が通常よりも高さが多く設定されています。これはより空気を取り入れられるようにし、よりスポーティなイメージを重視したことによるものです。また均一なメッシュ柄なのかと思いきや、よく見ると絶妙に位置によって柄の伸び具合が違っており、味わい深いです。
インテリアではまずシートがオリジナルのスポーツ仕様です。サイドサポートが大きく出ており、一見慣れてないと窮屈に感じるのではないかと思われるかもしれませんが、抱きしめられているようにしっかり体をホールドし、長時間の運転でも楽な姿勢を保ってくれます。しっかり握り絞められるディンプルシボが付いているレザーステアリングや指がフィットするパドルシフトは細かい部分ですがやはりこの車はスポーツ仕様であることを改めて感じさせてくれます。また安全面ではエアバッグが前席、前のサイド、前のニー、カーテンに約2つずつで合計8つ付いています。

年度ごとに加わっていく機能


IS Fはアメリカ車のように「●年モデル」という形式で販売されていました。そのためわずかではありますが年ごとに新しい機能が加わったり、変更がなされたりしています。販売開始されたのが2007年ですが、厳密には12月25日だったので2007年から2008年に販売されたのは同じもので、その次の2009年から1年ずつモデルが設定されています。年によってどう進化していっているのか細かく紹介していきます。
2009年モデル…インテリアを一部変更し、フロントを3mmダウンさせて組み付け精度の向上も図っています。
2010年モデル…この年は同時にコンパーチブルモデルのIS Cが発表されたこともあり、ボディの補強技術がさらに高められ、IS F用に開発されたトルセンLSDが付いています。IS Fのハイトルクと強いパワーに負けないよう改めて開発されました。
2011年モデル…まずヘッドランプをL字型のLEDポジショニングランプにし、デザイン的にもドライバー的にも魅力的で見やすくなりました。まず走りではリヤサスペンションのキャンバーの角度やブッシュ系統、サスペンションのコイルスプリング、ショックアブソーバーなどのセッティングの変更が実施されました。またインテリア面で大きく変更が加わり、シートにアルカンターラ素材を追加し、ステアリングスイッチベースなどにはアルミ調加飾が施されさらにラグジュアリー感がアップしました。またIS Fの特徴とも言えるサーキットモードがこの年のモデルから採用されました。これはHDDカーナビゲーションのGPSが車の位置を検知し、日本国内のサーキット場に入ったらドライバーモードに設定すると速度リミッターが180km/時から270km/時となり、普段以上の加速でスポーツ走行ができるようになるという機能です。まさに本格的にサーキット走行する人のための車です。また年次改良として、サスペンションのチューニングをさらに最適化し、ショックアブソーバーを変更することにより滑らかな乗り心地になりました。
2012年モデルは特に変更はありませんでした。2013年モデル…この年はDynamic Sport Tuningという特別仕様車が登場しました。これはさらにスポーツ性にこだわっています。423PSが元々の最高出力でしたが、それを430PSまでアップさせ、専用カーボンフロントスポイラーとリヤディフューザーを装備したことで空力性能が高まりました。また9月に行われた年次改良ですが、エクステリアではフロントフォグランプをLEDに変更し、リアスポイラーを新しくカーボン製を採用しました。インテリアはセンターコンソールやドアトリムにアルカンターラを使い、シートにはヘッドレストに立体的にエンボス加工したFの字が刻まれより特別感とラグジュアリー感が溢れ出るようになりました。そして安全面でもITSスポット対応DIRCユニットというものが装備されました。これは主に高速道路に設置されているITSスポットと双方向の受信ができて、障害物や合流などを画像や音声により知らせてくれるという便利なものです。

普段使いにもうってつけ


これだけ「サーキット向け」「速さへのこだわり」という文字を見ると、普段使いはしづらいのかな…と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。まず4人乗りで4ドアです。確かに大柄な人には狭く感じるかもしれませんが、ファミリカーなどにも使うことができます。(汚れるのは憚られるところですが…)
またスポーツ的でありながら、レクサスならではの豪華な内装はやはりドライビングタイムをゆったりと楽しませてくれます。単純でちょっと語弊も含みそうですが、金持ちの持つ車としてもそれらしい役割を担ってくれます。しかしやはり一つ難点と言うと、トランクはかなり狭いです。これはそもそもISでも同じでこのようなスポーツタイプだと宿命といったところなので、妥協しなければならない点ですね。

レクサスのFシリーズは国内のスポーツモデルとしては欠かせない存在

レクサスのFシリーズは国内のスポーツモデルとしては欠かせない存在ですが、その中でもFは一番最初のFシリーズということもありレクサス的には試行錯誤の上で推し進められたモデルだと思いますが、スポーツの中のスポーツな走行を目指しつつラグジュアリー感もしっかり漂っています。中古車市場ではまだまだ販売されており、価格もまだそれなりに保っていますがもちろん当時よりは安くなっており新車で手が出なかった方々にも届きやすくなりつつあります。
[ライター/A. Oku]

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ユーズトカーラボ 編集部
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