コラム

新型スズキ ジムニーの試乗会で「おすすめグレード」の結果が変わった!ジムニーシエラが良い理由とは

それでは今週もおすすめSUVに関するモロモロの研究を開始しましょう。今回は、当ラボの所長である筆者が過日試乗会に参加してきた新型スズキ ジムニーおよびジムニーシエラについての続報です。

ジムニーXCは「おすすめグレード」ではなかった?


7月7日に公開された拙稿「オフロードクロカン愛好家以外からも好評なスズキ 新型ジムニー。どのグレードを選べばシアワセになれるのか」では、「新型ジムニーをオフローダーとして使うならベーシックなXGで、そうでなければ最上級のXCで!」という結論にさせていだきました。
が、それを書いたのは試乗会の実施前だったため、今にして思うと正確な結論ではありませんでした。大変申し訳ありません。
そして試乗を行った結果、結論を以下のとおりに修正させていただきます。
「新型ジムニーをオフローダーとして使うならベーシックなXGで」
ここまでは、前回の結論と同じです。しかし後半を以下に変更いたします。

「そうでないのであれば(もしも街乗り比率が高そうなのであれば)、ジムニーではなくジムニーシエラのJCで!」
以下、その理由をご説明いたします。

ジムニーはやっぱりオフロード向け


ご承知のとおり「ジムニー」は658ccのエンジンを搭載し、ボディサイズも軽自動車規格内に収まる軽自動車なわけですが、ジムニーシエラは1.5Lのエンジンを搭載し、そしてオーバーフェンダーの装着により全幅1645mmとなる登録車です。
で、ジムニーのほうの街乗り性能は、最上級グレードのXCであっても決して「快適」とは言えないものでした。舗装路の上ではボディの上屋が(微妙にですが)常にユラユラと揺れている感じで、運転者はさほど気にならないかもしれませんが、同乗者は少々キツいかもしれません。
もちろんこれは致し方ないことです。「軽自動車規格」の範囲内で設計をすると、どうしたってトレッド(左右の車輪間の距離)は狭くなります。その狭いトレッドのなかで「オフロード性能も抜群で、なおかつオンロードでも快適で」というクルマを作るのは物理的に不可能なのです。どちらかの性能を優先するしかないわけです。

そしてジムニーというのは言うまでもなく世界中の悪路で使われることを大前提としているクルマですから、当然ながらサスペンションのセッティングはそちらを優先したものとなります。となれば必然的に、舗装路ではややフワフワとした感じの乗り味になてしまうのです。
そのため、オフロード中心で使う予定の人はまったく問題ありませんが(むしろ最高です)、もしもあなたが「どちらかと言えば街乗りメイン」だと考えている人であるならば、カタチの可愛さと価格および維持費の安さだけに釣られて軽自動車のジムニーを選ぶのは危険です。
もちろん、軽の新型ジムニーを舗装路で走らせるのもなかなか楽しいんですけどね。個人的にはシトロエン2CVのドライビングフィールに似ていると思いました。つまり「マニアックな乗り味」ということで、一般のOLさんとかには少々キツいかも? というレベルの話です。

だがジムニーシエラなら街乗りでもほぼノープロブレム


では、オフロードに行かないわけではないが、主には市街地や高速道路での使用が中心となる予定の人はどれを買えばいいかというと、これはもう1.5Lの「ジムニーシエラ」しかありません。そのなかでもやはり上級グレードの「JC」が良いでしょう。
新型ジムニーと新型ジムニーシエラのエンジン排気量は800ccも違いますし、最高出力も38ps異なります(もちろんジムニーシエラのほうが高出力です)。が、体感的な違いはそこまで大きくはありません。ジムニーシエラのほうも、特に出足については「ちょっと遅いなぁ……」と感じてしまうぐらいです。

しかしそこに目をつぶることができるなら、新型ジムニーシエラは素晴らしい「街乗りSUV」です。
もちろんシエラのほうも本当の得意分野は悪路ですから、舗装路ではジムニーに似たユラユラ感を感じないわけではありません。が、前1395mm/後1405mmという(ジムニーと比べれば)ワイドなトレッドが幸いし、ユラユラ感は最低限です。クルマの動きに敏感な人はもちろんそれを少々感じるでしょうが、鈍感な人であればまったく感じないかもしれません。その程度なんです。
参考:スズキジムニーシエラ売却専用ページ!




そして前述のとおりあくまでもオフロード向けのクルマですから、ジムニーシエラも決して好燃費なクルマではありません。具体的には、最新のWLTCモード燃費で5MT版は15.0km/Lですが、4AT版のほうは13.6km/h。正直、もうひと声伸びてくれると嬉しいのですが、まぁ燃費性能を優先する類のクルマではない本格オフローダーですので、それはないものねだりというもので、潔くあきらめるほかありません。

街乗り派のおすすめグレードは絶対「JC」

で、ジムニーシエラのグレードラインナップとそれぞれの価格は以下のとおりです。
●JC(5MT)|192万2400円
●JC(4AT)|201万9600円
●JL(5MT)|176万400円
●JL(4AT)|185万7600円
駆動方式はどちらも(当然ですが)4WDで、JCが上級グレード、JLが標準グレードということになっています。
JCとJLの主な違いは以下のとおりです。



●先進安全装備「スズキ セーフティ サポート」の有無
●クルーズコントロールシステムの有無
●JCはLEDヘッドランプ、JLはハロゲン
●本革巻きステアリングホイールの有無
●ステアリングオーディオスイッチの有無
●JCはアルミホイール、JLはスチールホイール
ほかにも細かな相違点はありますが、主要なのはこのあたりでしょう。
このなかの「ホイール」や「ステアリングオーディオスイッチ」は別にどっちでもいいと考える人もいるかもしれません。また先進安全装備のパッケージである「スズキ セーフティ サポート」は、JLにもメーカーオプションとして装着することができます。
しかし「クルーズコントロールシステム」は、スズキ セーフティ サポートを付けたとしても、JLに付けることができません。ここが、新型ジムニーシエラをオフローダーではなく「街乗りメインのSUV」だと考えた場合に、上級グレードであるJCがおすすめとなる決定的な理由です。一度慣れちゃうと、クルーズコントロールというのは本当に手放せないアイテムですからね……。
ということで、あくまで都会派視点での話ではありますが、新型ジムニーおよびジムニーシエラにおける当ラボ的なおすすめグレードは「ジムニーシエラのJC」ということに決定となりました。5MTにするか、それとも4ATにするかは、各自の運転技量や好みに応じてお好きなほうをお選びいただければと思います。
それでは、また来週お会いしましょう!
[ライター/伊達軍曹]

三菱のニューモデル「エクリプスクロス」。このコンパクトSUVならどこへでも行ける!おすすめモデルは?前のページ

SUVの魅力を知るために、物は試しとBMW X1に乗ってみたらある意味「人をダメにするクッション」だった次のページ

この記事を書いた人
ユーズトカーラボ 編集部
ユーズトカーラボ 編集部

ユーズドカーラボマガジンは国内最大級の中古車専門メディアです。自動車ライターによる中古車に関するコラムや、相場などの詳細情報まで網羅しています。

関連記事

  1. コラム

    クラシカルでシンプルな感じのSUVに乗りたい…と思ったときは、実は「日産 ラシーン」こそが今なお最高…

    それでは今週もさっそく「おすすめSUVのおすすめグレード」に関する研究…

  2. コラム

    子供が生まれた後にフォルクスワーゲンポロPOLOを購入しました体験談

    子供が生まれて、家族が増えたタイミングで車の買い替えを検討される方は国…

  3. コラム

    BMW 5シリーズ E60で起こってしまうオルタネーターの故障について解説!

    オルタネーターは発電機の役割がありエンジンで発生した動力をバッテリーに…

  4. コラム

    アウディの大人気車種アウディA6

    車大好きライター中込健太郎さんの寄稿記事を車種別に編集して掲載していま…

  5. コラム

    BMW 5シリーズ E60のインテリアパネルにはどんな種類がある?

    BMW E60のインテリアパネルはカスタマイズすることができます。純正…

  6. コラム

    古き良きベンツ190Eクラス

    ベンツ190Eは1985~93年に日本で発売されました。様々なエン…

  1. コラム

    コンパクトで扱いやすいトールワゴン「トヨタ カローラスパシオ」を解説!中古で購入…
  2. コラム

    BMW X5のナビはどう進化した?初期の頃と比較しながら解説!
  3. コラム

    BMW1シリーズの中古車の選び方
  4. コラム

    覆面パトカーだらけのスズキ・キザシってどんな車?
  5. コラム

    BMW Z3のフォグランプについて解説!交換は簡単なの?
PAGE TOP