コラム

代を重ねて進化してゆく「レクサス RX」。3列シート7人乗りはやはりオススメ

RXは1998年から発売されているレクサスで一番最初に登場したクロスオーバーSUVです。もちろんレクサスから出ているのでただのSUVではなく、高級クロスオーバーSUVという立ち位置になるわけですがこれは実は世界でもRXが初めてとなります。これに続いて、世界中の様々なメーカーが高級クロスオーバーSUVを開発するようになりました。RXの由来は「Radiant Cross(X)over」で、radiantには眩しい、燦爛たる、晴れやかなどの意味があります。決められた境界を超えていくような、とどまらない大人たちを今よりさらに輝かせるためにというコンセプトが根底にあります。ちなみに初代・2代目モデルは日本においてトヨタのハリアーという名前で販売されていました。その後3代目からRXで販売されましたが、ハリアーはハリアーとして別の車種として展開されています。RXは北米を中心に海外に主眼が置かれていますが、ハリアーはあくまで日本での使用をコンセプトに開発され続けています。

ハリウッドの映画にも登場


やはり上記でも言った通り、発売当初は高級クロスオーバーSUVというのがRXのみだったので、北米で大人気となり、発売してから5年で約37万台もの販売台数を記録しました。やはりレクサスの強みである品質、安全が認められ、JDパワーなどの市場調査でもクロスオーバーSUVの中で高評価を得ていました。初代から人気がありましたが、2代目ではさらに人気が上がり国内での工場生産では追い付かなかったので、2003年からカナダにあるTMMC(Toyota Motor Manufacturing Canada Inc.)でも生産されるようになりました。
参考:レクサスの買取専門ページです
そしてちょっと面白いのが2017年にトランスフォーマーの最後の騎士王というシリーズで、物語に出てくる政府の公用車として大量の真っ黒なRX450hが登場してきます。この政府自体は立ち位置として悪者ではあるのですが、それはそれでこのRXのいかつい顔が迫力のあるシーンを生み出しているとも言えます。このようにハリウッドの映画に取り上げられるほど、北米でRXの存在が大きいことが伺えます。ちなみにこの映画にはメルセデスベンツやランボルギーニ、フェラーリ、シボレーなどそうそうたる様々な自動車メーカーの車が登場していますが、日本車はレクサスのみです。
日本においても現在ミニバンの人気が以前ほど高くなく、クロスオーバーSUVがミニバンに代わるように人気が出てきています。やはり家族乗りや物を載せられる車であってもかっこよくスタイリッシュなエクステリアを求めている人、スポーティーなドライビングを楽しみたい人などにきっと人気があるのだと思われます。その影響も相まってか、日本国内でのレクサスの販売内訳はクロスオーバーSUVのRXやNXなどが多くを占めます。特にクーペのような美しいエクステリアは都会で走らせても馴染んでいます。

代を重ねて進化してゆくRX そして待望の3列シート7人乗り


RXは代を重ねていくごとに大きくレベルアップしていっています。2003年から2009年まで販売されていた2代目は新開発の3.5Lエンジンである2GR-FEが搭載され、ハイブリッド車も追加されました。高級クロスオーバーSUVとしては世界で初めてのハイブリッド車ということで注目も集めました。2009年から2015年の3代目ではレクサスで初めてのアトキンソンサイクルエンジンが搭載されており、ハイブリッドシステムとのバランスがよりとれるようになり、排気熱循環システムと大容量クールドEGRがヒーターの効率が上がると共に、燃費もさらに良くなることに繋がっています。さらにEVモードが加えられ、低速だとモーターのみで走ることもできるようになりました。インテリアで変化したのはカーナビの画面をリモートタッチで操作でき、フロントガラスの下に速度やナビの情報が表示されるヘッドアップディスプレイはレクサスで初めて搭載された機能です。2012年にはレクサスでお馴染みのスピンドルグリルとLEDクリアランスランプとテールランプが採用され、F SPORTもグレードの中に加わりました。操作面では先代のリモートタッチが進化し、ワンタッチ且つワンプッシュで操作できるようになりさらに便利になりました。
そして2015年から販売されている最新型の4代目は「RXでありながら、RXを超えていく」というコンセプトの通り、エクステリア、インテリア、性能、安全面どれをとってもさらに進化しています。まずエクステリアですがあのスピンドルグリルの切り込みの部分を高く設定することにより、上はシャープに、下はどっしりと存在感があることでより力強い顔になっています。version LとF SPORTでは標準装備となっているLEDシーケンシャルターンシグナルランプはとても特徴的で、曲がる際にLEDランプが内側から外側へ滑らかに光るのでとても目立ちます。標準グレードの方でもオプションでシーケンシャルターンシグナルランプに変更できるので、とてもかっこよく是非おすすめです。
大きさ自体は先代より全長が120mm、高さが20mm、横幅が10mm大きくなり、さらにホイールベースも50mm長くなっています。というのも2017年にさらにボディを延長させ、サードシートが新たに加わり7人乗りが可能となりました。クロスオーバーSUVは大方が5人乗りなので、しぶしぶミニバンを選ぶという人も少なくありません。そんなSUV界において7人乗りは貴重な存在で、現在日本で販売されているのは海外メーカーを合わせても約20モデルしかありません。そのような界隈でレクサスがあらたに7人乗りを登場させたのは大きな意義があります。バンパーが長めなのでやはり3列シートでも少し狭めであるのは否めませんが、あるのとないとではいざ必要である時に助かる存在です。

レクサスならではのハイブリッドクロスオーバーRX


現在販売されているのはRX450hとRX450hLでLが7人乗り仕様です。7人乗りはハイブリッドのみで展開されています。まずエンジンが先代に搭載されていた2GR-FXE型から2GR-FXS型に改良し、アトキンソンサイクルはそのままで、燃料供給装置を筒内直噴とポート燃料噴射装置D-4Sに変え、シリンダヘッドなどと組み合わせた上に、モーターも新しく6JM型に変更したことにより出力がアップし、システム最高出力が先代より10kw(14PS)高まり、さらに燃費も良くなっています。独立させたリヤモーターで後輪を駆動させることで、雪路や氷路など滑りやすい場所での発進や走行を安定させられるようフロントモーターが採用されています。曲がる時は走る具合を見極め前後のトルクを最適な状態にしてくれるので、非常に安定した操縦が可能です。
また乗り心地という面ではばね上制振制御も付いています。これは車両の揺れを感知し、駆動用モーターのトルクを綿密に制御してくれるので車体の揺れを抑え、滑らかで落ち着いた運転を楽しめます。
デザイン面でもハイブリッドならではの特徴があります。まずハイブリッドモデルの正面のレクサスマークは青く光るのでどちらなのか見分けがつきます。またバックでリヤバンパーローガーニッシュは結構大きく違います。サテンメッキで両端が低く真ん中が少し高く一直線になっているのが特徴です。RX300は両端にひし形で、RX450は黒い素材でできており、何気ないところですがそれぞれ個性が出ている部分です。

クロスオーバーSUVが世界で波に乗っている


クロスオーバーSUVが世界で現在波に乗っているので、様々なメーカーが奮闘しています。その中でいかにレクサスらしく、どのように’高級’クロスオーバーSUV界を切り拓いていくか、今もきっと日々開発が進められていると思います。まだ歴史が浅いですがさらに必要とされていくジャンルではあるので、今後また変化していくのが楽しみでもあります。さらに色々どのようにRXが進化していくのか見守っていきたいところです。
[ライター/A. Oku]

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ユーズトカーラボ 編集部
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