コラム

発売されてから22年。マイナーチェンジを重ねていくごとに進化を遂げてきたレクサス「LX」

LXは1996年から販売されているレクサスのSUVです。フラグシップモデルなのでレクサスの顔と言えるほどの機能やこだわりがしっかり詰め込まれており、また発売されてから22年が経っているので歴史があり代やマイナーチェンジを重ねていくごとに進化を遂げてきました。初代と現在最新型である3代目とは顔も大分変わっています。そして近年SUVの人気が高まり、様々な車の中で重要な立ち位置を占める車種となっている中で、レクサスが理想とニーズを考え目指して作られたSUVです。さっそくLXについて紹介していきましょう。

LXの歴史


LXは長年北米を主として海外市場専用モデルと展開されていました。その長年というのもかなりの長年で、日本国内で販売が開始されたのは2015年からです。アメリカで販売開始されてから、20年経ってから日本での販売が開始されました。一応LXの2代目に相当する車種がトヨタでランドクルーザーシグナスとして販売されていましたが、あくまでこのモデルに相当するものということであり、多々違いはありました。
一番最初に発表されたのはLX450というモデルです。トヨタのランドクルーザーの80系がベースとなっており、フロントグリルやフロントバンパーなど要所要所にLX専用のデザインを施し、インテリアは木目パネルを使用したりシートは本革を用いるなど高級感を味わえるよう作られました。しかしながら、当時はレクサスが誕生してからまだ7年で、北米でまだ今ほどの地位を築けていませんでした。その後1998年にランドクルーザーの100系を元にした2代目のLX470で北米でも注目されはじめて、人気をおさめました。しかし小話ですが、現在はあまり人気がでなかったそのLX450の希少性に価値が置かれており、実は日本に逆輸入されわずかながら中古車市場に流通しています。日本では人気の高かったランドクルーザー80系と同じくハイライダー化のサスペンションチューニングが簡単で、オフロード性能を上げることもできるので、そのような車を求める人達にとって人気の車になっています。
参考:レクサスの買取専門ページです
そして最新型である3代目のLX570は2009年に登場し、その後2012年、2015年、2017年に改良が加えられました。車名の570というのはV型8気筒エンジンの新開発である5.7L3UR-FE型からきています。上記でも書かれている通り、2015年から日本で販売開始されているので日本ではこの5.7Lのものしか正規販売されていません。2012年でレクサスの象徴であるスピンドルグリル、2015年には3連フルLEDヘッドランプが採用されSUVではありますが一目見てレクサスと分かるような力強いエクステリアになりました。さらにこれだけではなく、駐車時の後方をBSMのレーダーで検知しドライバーに知らせるリヤクロストラフィックアラート、停止時にタイヤロックを防いでくれるABS機能、車体の最大約60m後方までモニターで検知してくれるブラインドスポットモニターなど追加でさらに安全面を強力にサポートしてくれます。LXならではという点ではオフロードでも制動性能を確保してくれる電子制動力配分制御付(マルチテレインABS)とブレーキアシストも装備しているのは嬉しい部分です。
2018年には国内累計販売台数が50万台突破した記念に特別仕様車のBlack Sequenceが登場しましたが、LXも設定されています。エクステリアでは要所要所に専用のブラック塗装が施されており、インテリアでもピラーとルーフがブラックでセミアニリンの本革シート、ドアトリムに専用ダイヤモンドステッチがいかしており、さらにかっこよさに磨きがかかっています。

レクサス初の機能に世界初の搭載


LXはレクサスで初めて搭載された機能がいくつかあります。まず実はレクサスの言わずと知れた予防安全パッケージのLexus Safety System+を日本で販売するレクサス車では何気に初めて採用されています。今では当たり前のように付いているLexus Safety System+ですが、このLXから始まったのですね。もう一つレクサスで初めてとなる機能にVICS WIDEがあります。これはより渋滞情報の精度を高められた新しいナビゲーションシステムです。それが付いているのが12.3インチのワイドディスプレイで見やすく、利便性が高められています。
インテリアではオートエアコン、すべてのシート―ヒーター、シートベンチレーション、ステアリングヒーターを一括で連動で作動できるクライメイトコンシェルジュスイッチが世界で初めて搭載されました。その上、助手席とセカンドシートの場合は座っているかどうかを検知し、これらの機能を自動的に作動させたり停止できたりすることができるので無駄なく車内を暖められます。寒く過酷な場所でも居心地の良い運転と、同乗者にも最高の乗り心地を提供できます。
またCUSTOMIZEモードに搭載されているドライブモードセレクトもレクサス初めてでした。これはパワートレイン、空調、パワートレインなどの制御を自由に組み合わせられることにより、さらにドライバーの好みや燃費のことも考えて運転することが可能となりました。
さらにLXならではの機能としては、ブレーキやトラクションを制御しAWDをさらに生かすマルチテレインセレクトや、アクセルやブレーキを自分で操作しなくてもステアリングのみでかなりの低速でも安定した走りが可能であるクロールコントロール、オフロードでも車両の下の状態やタイヤの位置確認ができるアンダーフロアビューとこの盛りだくさんの機能もレクサス初めての採用です。これらはオフロード走行に特に必要な機能なので、レクサスがいかにこのLXでオフロード走行を徹底していたのかが垣間見えます。

極められたオフロード走行


そもそもSUVは現在割と広い定義をもつようになってきていますが、その中にオフロード走行ができるということも含まれています。LXはそのオフロード走行も楽にできるよう工夫がなされています。ランドクルーザーで培われた強力なラダーフレームで付いており、2代目以降はフルタイムAWDによりますますオフロード走行に特化したモデルとなっています。

走りは力強いが、デザインはエレガントに


オフロードに強いと聞くとついつい無骨な車をイメージしてしまいますが、お洒落なデザインも譲れません。まず一般的にSUVは車高が高く作られていますが、LXはスポーティーさを出すために流麗な線を生かし低く見えるように設計されています。レクサスの中心であるセダンやスポーツカーに寄せるようなデザインとなっています。
インテリアでは高級感を前面に出しています。革、金属や木目など様々な素材を、それぞれのコントラストを生かしながら織り交ぜるようにデザインされています。美しさだけではなく、水平基調になっているインストルメントパネルでオフロードでも車両が平行なのか傾いているのかが把握できるようになっておりお洒落なだけでゃなくデザインがSUVの基本的性能にも一躍買っています。

まとめ

レクサスの中では数少ないSUVですが高まるSUV人気の中、LXは高級SUVとして今後も第一線を走り続けることでしょう。あくまでレクサスなのでL-finesseに基づいた流麗で美しいデザインでありながら、走りの性能も高みを目指しており、オフロードを走りたいけどかっこよくラグジュアリーで普段使いにも馴染むようなものが欲しいという方にうってつけです。アウトドアにはもちろん、カジュアルやビジネスの場でもマッチしてくれるSUVは、やはりレクサスだからこそ作れるのだと感じられます。歴史が長いので中古車市場に様々な状態や価格のものがあるので、新車は厳しいという方にも中古で試しやすいモデルです。
[ライター/A. Oku]

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ユーズトカーラボ 編集部
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