コラム

レクサスの象徴「スピンドルグリル」を初めて採用したレクサス・GS。熟成された走りを今、楽しむ!

みなさん、こんにちは!日本を代表する高級車ブランド、レクサスに現在採用されているデザイン・アイデンティティといえば「スピンドルグリル」。逆台形のアッパーグリルと台形のロアグリルを組み合わせた特徴的な造形ですが、単にデザインだけでなく、空力の向上や冷却効率を高めるのにも一役買っています。
この「スピンドルグリル」をレクサスで初めて採用したのが、今回ご紹介するレクサス・GSです。レクサスの中でも、未来の方向性を示唆する役目を負うのが常だったGSですが、2019年現在、他車種との統合や生産中止などさまざなな噂が飛び交うクルマでもあります。この記事ではレクサス・GSの魅力にあらためて迫っていくとともに、おすすめグレードも紹介していきます!

レクサスの方向性を象徴するクルマ

レクサス・GSは、レクサスの最高級セダン「LS」のすぐ下に位置する、フロントエンジン・リアドライブの上級セダンです。レクサス・GSの初代モデルが発表されたのは1993年のこと。日本では「トヨタ・アリスト」の初代モデルとして販売されていたクルマで、レクサス・ブランド版として北米を中心に販売されました。
レクサス・GSの2代目モデルも、日本における「トヨタ・アリスト」のレクサス版という立ち位置でしたが、3代目モデルで一変。2005年、レクサス・ブランドの日本国内の立ち上げが行われた同じ年に、レクサス・GSは第1弾モデルとして華やかなデビューを飾ります。3代目レクサス・GSは、トヨタ自動車製として初めて280psを超えたクルマとして、大きな注目を集めました。
そして2012年。現行型である4代目レクサス・GSが登場します。新しいレクサスのデザイン「スピンドルグリル」をレクサスの車種で初めて採用。より迫力のあるフロントマスクを手に入れました。また、LEDヘッドランプをレクサスとして初採用するなど、次世代レクサスを象徴するセダンとなっています。

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一方で、クルマのサイズについてはむやみに拡大せず、全高が30mm(AWDモデルは35mm)、全幅が20mm増加したにとどまり、全長とホイールベースは先代モデルをそのまま引き継いでいます。後継車が登場するたびに大幅なサイズ拡大が行われる昨今では珍しいですが、それでも実際のボディサイズは全長4,880mm、全幅1,840mm、全高1,455mm(2WD)1,470mm(AWD)、ホイールベースは2,850mmに達しています。狭い場所の車庫入れや、中央線のない道のすり抜けには気を使う大きさかもしれません。
近年のレクサスはかなり「スポーツ」を意識した作り込みがなされていますが、GSも例外ではありません。GSをベースにさらに走りの性能を高めたスポーツモデル「GS F」がラインナップされていますが、そのベースとなったGSも「素の状態」でかなりスポーティな味付けがされています。意のままの走りを実現するための第一歩として、まずレクサスが重視したのはボディ剛性の向上です。スポット溶接点の増加や、細かいピッチで溶接してボディの断面変形を抑制するレーザースクリューウェルディングで、弱くなりがちなボディ接合部を強化。さらにパネルの結合部に、面で接着して剛性の向上と振動の低減を図る構造用接着剤を広範囲に採用し、その結果より安定した操縦特性と優れた乗り心地、静粛性の向上を実現しています。

多彩なエンジンラインンラップ


レクサスGSには、ハイブリッドが2種類、ガソリンエンジンモデルが2種類の、計4種類ものパワートレインが設定されています。オーナーのニーズに合わせて細かいエンジンラインナップを揃えているあたり、このモデルにかけるレクサスの意気込みが伝わってくるようです。
ハイブリッドモデルは「GS450h」「GS300h」の2種類が用意されています。「GS450h」は3.5LのV6エンジンとモーターの組み合わせで、システム全体の出力は348psを実現。それでいて燃費は18.2km/Lと、このサイズの高性能セダンとしては優秀な数値となっています。
「GS300h」は、ハイブリッド専用の2.5LのV4エンジンとモーター、そして小型化・軽量化を実現した専用トランスミッションを組み合わせて、23.2km/Lという極めて高い燃料効率を実現。システム全体の出力こそ220psと控えめですが、必要以上の大きなパワーは必要ないという方、日常的に長距離の移動が多いという方には特におすすめのパワートレインです。
どちらのハイブリッドモデルでも、エンジンを作動させないで走行する「EVドライブモード」を搭載しています。深夜や早朝の車庫入れなどで、周囲に配慮した対応ができるのは嬉しいポイントですね。
ガソリンエンジンモデルは「GS350」「GS300」の2種類を設定しています。「GS350」には3.5LのV6エンジンを搭載。筒内直接噴射や、シリンダーヘッド内の排気冷却を強化するなど、高出力とコントロール性、燃料効率の向上を図っています。気になる最高出力は318ps、燃費は10.8km/Lで、ハイブリッドよりも軽い車重で軽快に走りたい方におすすめのパワートレインです。
「GS300」に搭載されるエンジンは、2Lの直列4気筒直噴ターボです。最高出力は245ps、最大トルクは350Nmで、特にトルクに関してはターボの恩恵で、最大トルクを1,650〜4,400rpmの幅広い回転数で発生。また、アイドリングストップ機能も搭載し、燃費は13.2km/Lを記録しています。
ガソリンエンジンモデルには、8速オートマチックトランスミッションを採用しています。Mポジションを選択すると、最短で0.2秒でシフトチェンジ。スポーツカー並みの変速スピードをパドルシフトで操れます。ワインディングで積極的に走る際に、大きな武器となることでしょう。

ズバリ、レクサス・GSのおすすめグレードは?


さて、ここで現行型レクサス・GSのおすすめグレードを紹介します。ズバリ「GS300」です。
レクサスには、エンジンの違いの他に、「標準車」、快適性を向上させた「I package」、スポーツ志向の「F SPORT」、もっともラグジュアリーな「version L」の4種類の仕様があります。単にお好みで、というには価格差が大きく、「F SPORT」に関しては乗り味も異なるので、悩ましいところではありますが、セダンラボでは「標準車」をおすすめします。
「標準車」であっても標準的な快適装備や必要な先進安全装備は全て装備されていて、不足を感じることはまずありません。「GS300」はシリーズで最軽量の1,650kgの車重に収まっており、フロントの直列4気筒ターボエンジンの軽さも相まって、もっとも軽快な操縦性、ハンドリングを実現しています。
燃費に関してはハイブリッドモデルに劣りますが、低速域のトルクの太さのおかげで、街乗りから高速道路まで必要十分以上の動力性能を発揮してくれることでしょう。「GS300」はFRモデルの設定しかありませんから、どうしてもAWD(4輪駆動)モデルが必要だ、という方は他のグレードを検討しなければなりませんが…

マイナーチェンジの積み重ねで現役感を維持

現行型レクサスが発表されてのち、2015年にスポーツモデル「GS F」が追加され、同じタイミングでGSも外装デザインの変更を含むマイナーチェンジを受けました。その後も、毎年のように細かい改良が続けられています。
現行型がデビューしてから、2019年時点ですでに7年が経過していますが、古さを感じさせないまま今も生産されているのは特筆すべきです。近年行われた改良で注目したいのは、トルセンLSDのメーカーオプション設定を大幅に広げた点。コーナーへの進入時の姿勢安定や、加速時のトラクション向上に威力を発揮するトルセンLSD。レクサスがGSの走りに関して真摯に取り組んでいる様子が伺える改良ポイントです。

レクサスのFRセダンの未来は?


そんなレクサス・GSですが、トヨタ・カムリとプラットフォームを共有するGSと同クラスのFFモデル「レクサス・ES」の登場で、後継車種の存在が危ぶまれています。新型GSは登場せずESに一本化される、スポーツモデルの「GS F」だけフルモデルチェンジして継続する、新型GSの発表は2019年、などと多くの話題が飛び交っていますが、未だ噂の域を出ていません。
何にせよ、世界的にミドルクラスのFRセダンは希少な存在となってきています。レクサス・GSの、熟成の進んだエレガントな走りを体験するのは、今が最後のチャンスかもしれません。特に新車の購入を考えている方は、急いだ方が良さそうです。それでは、また次回の記事でお会いしましょう!
[ライター/守屋健]

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