コラム

「日本の美意識」をテーマとしたLサイズミニバン三菱のグランディス。中古車で購入するのはアリか?

それでは今回もさっそく「おすすめミニバンのおすすめグレード」に関する研究を進めてまいりましょう。今回のお題は2003年から2009年まで販売された三菱のLサイズミニバン「グランディス」です。

「日本の美意識」をテーマとしたLサイズミニバン



グランディスは1997年にデビューした「シャリオグランディス」の後継モデル。3ナンバーボディ&3列シートという先代からのパッケージングに「日本の美意識」をテーマにとしたというスタイリングを合わせ、あらゆるシーンで使えるシートユーティリティと2.4Lエンジンを備えたLサイズミニバンとして2003年5月に発売されました。
パワートレインは2.4L直4 SOHC「MIVEC」エンジン+スポーツモード付き4速AT「INVECS-II」の組み合わせのみでしたが、駆動方式は2WDと4WDがあり、そのそれぞれに6人乗りと7人乗りが用意されました。
エクステリアデザインのテーマは「スポーティ&エレガンス」。フロントグリルからボンネット、Aピラーからリアエンドまで切れ目のない線で構成される連続したフォルムが特徴で、フロントマスクはコルト同様の「スリーダイヤモンドマーク」をモチーフとしています。
ボディサイズは先代より若干大きくなり、具体的には全長4755mm×全幅1795mm×全高1655mmというのがそのスリーサイズ。
インテリアは「日本的美意識を採り入れた」というデザインで、センターコンソール部に木目調でアクセントを加えた「エレガント内装」と、金属調を採用した「スポーツ内装」の2種類が選べました。
さまざまなシーンで使えるユーティリティ性もグランディスの自慢のひとつでした。助手席は、座面を持ち上げて買い物カゴやバッグを安定して置ける「ユースフルシート」。セカンドシートは、リクライニングに加えて座面の角度を3段階で調節でき、最適な姿勢が得られる「リラックスモード」。サードシートは「世界初」だという、左右分割式の床下収納機構付きで、室内空間を有効利用できるようになっています。

パワートレインは2.4Lガソリンエンジン+4速ATのみ



搭載された2.4Lエンジンは直噴の「GDI」ではなく、シングルカム直4 16バルブ「MIVEC」ユニット。こちらのスペックは最高出力165ps/6000rpm、最大トルク22.1kg-m/4000rpm。GDIと比べるとパワーは同じですが、トルクは1.4kgmほど細くなっています。
トランスミッションは4速ATの「INVECS-II4A/T」で、インパネ中央のシフターを前後に動かすことでマニュアル感覚のシフトが可能。いわゆる「学習機能」も備わっていました。
参考:ミニバン/ワゴン車/ワンボックスの買取専門ページです
駆動方式は前述のとおりFF(前輪駆動)と4WDがあり、4WDのシステムは電子制御カプリングを備えた新開発の「マルチセレクト4WD」。これは通常の4WDモードと燃費を高める2WDモード、そしてスタックからの脱出時などに力を発揮するロックモードの3種類を、ドライバーが任意に選択できるシステムです。
グランディスのもうひとつの特徴は、コルトから導入されたセミオーダーシステム「カスタマーフリーチョイス」によりグレードを決定できたということ。具体的には、「スポーツ」と「エレガンス」という2種類の外観&インテリアおよび10種類のボディカラー、そして4種類の内装色から「好きな組み合わせ」を選ぶことができたのです。カラーとスタイルの組み合わせは実に160種類にも及びました。

ほぼ毎年のように一部改良を実施したが



2004年6月には一部改良が行われ、車両の挙動を安定させる「ASC&TCL(アクティブ・スタビリティ・コントロールシステム&トラクションコントロールシステム)をオプションとして設定(※一部グレードには標準装備)。また17インチアルミホイール装着車ではパワーステアリングのチューニングを見直し、高速走行時の操舵手応えを向上させました。
このタイミングで追加されたのが「Sport-E」というスポーティグレードで、従来の「Sport」にメッシュタイプのフロントグリルと大型テールゲートスポイラーを与え、スポーティに演出したモデルです。またこれの足もとには専用の17インチアルミホイールと専用ローダウンサスペンション(15mmダウン)が採用されました。
2005年5月には再び一部改良を実施。主にフロントデザインを変更するとともに内外装を一新。そしてグレードを大幅に見直しました。フロントマスクはよりワイドで精悍なイメージとなり、インテリアではブラック/グレーの2トーンインパネや、ブラックのアルカンターラ生地を採用しました。
このタイミングで装備の充実も図られ、キーを取り出さずにドアロックとエンジン始動が可能な「キーレスオペレーションシステム」や、電動テールゲートを標準装備するに至りました。さらに、駐車の際に便利な「音声駐車ガイドシステム」がオプション設定されたのもこのタイミングです。
2007年7月にはグレードと装備の見直しを実施。ボディタイプは、従来の「スポーツE」同等の外観を持つ「標準タイプ」と、「スポーツギア」の2種に大別。さらにそれぞれの装備内容によりグレードを「S」「M」「G」の3種に区分しました。またそれまでは6人乗りと7人乗りが選択できましたが、このタイミングで「すべて7人乗り」に統一されています。

今からあえて中古車を探す意味は見いだしにくい

このような感じで小刻みに一部改良を繰り返し、商品力のアップに務めた三菱グランディスでしたが、その人気は今ひとつ盛り上がらず、販売は苦戦。結果として2009年5月には日本市場での販売を終了しました。
そのため、もしもこれから三菱グランディスを買うならば中古車を探すほかないわけですが、その流通台数は今ひとつ少なめです。
とはいえまったく流通していないわけではなく、2019年10月中旬現在、カーセンサーnetに掲載されているグランディスの数は全国で25台。車両価格は安いモノで約10万円、高いモノでも45万円ぐらいという「激安相場」になっています。
グランディスはLサイズミニバンではありますが、後部ドアはスライドドアではなくヒンジ式のドアであるということもあって、今からあえて積極的に選ぶ意味は、一部の三菱車マニアの人以外はさほどないと言うほかありません。

それでも中古車を探すなら、グレードや年式ではなく「程度最優先」で

それでもあえて「おすすめ」を考えるとしたら、狙うべきは「車両価格25万~30万円ぐらいの、なるべく内外装コンディションと整備履歴がしっかりしているモノ」ということになるでしょう。
流通台数が少ない不人気車の場合は、「年式」や「グレード」「走行距離」を決め打ちで探すのはナンセンス。「グレードや年式、距離にはこだわらず、とにかく“値段の割に程度が悪くない一台”」を宝探し感覚で探すことが、結局は「まあまあ満足できる中古ミニバン」をお値打ち予算で手に入れるという「ほどほどの勝利」につながりやすいはずです。
多少なりともご参考になったならば幸いです。それではまた次回!
[ライター/伊達軍曹]

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ユーズトカーラボ 編集部
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