現在レクサスが展開するSUVは、もっともコンパクトなUXからLXまで4車種がラインナップされています。大きさは違っていても共通するのは、レクサスならではのプレミアムSUVであるということと、レクサスのデザインアイコンである「スピンドルグリル」を採用していること。そんなレクサスのSUVシリーズを人気のある順にランキングしてみました。独断と偏見の順位ですが、おそらくみなさんも納得の順位だと思います。
気になるランキングの発表!
・4位 レクサス LX
出典元:ウィキメディア
新車価格:1,115万円
全長/全幅/全高:5,080mm /1,980mm /1,910mm
エンジン種類・排気量:V型8気筒・5.7L
JC08モード燃費:6.5km/L
現行モデルは2015年8月よりレクサスSUVラインアップのフラッグシップモデルとして日本国内に導入されました。ランドクルーザーをベースに、レクサスを象徴するスピンドルグリルに加え、三連フルLEDヘッドランプを採用するなど、最新のレクサス車のエクステリアとなっています。
レクサスらしいプレミアム感と、SUVらしいタフさを巧みに融合し,ゆとりあるシートに8人が乗車可能なフルサイズのボディに、377PSというパワフルなV8エンジンを搭載することで、高速巡航時でもオフロードでも快適な乗り心地を実現。そして本格的な悪路走破性を可能にする「マルチテレインセレクト」により、どんな条件下でも安定して突破できるのが魅力の大型SUVとなっています。
1000万円を超える価格と全長5mという大きさと、さすがに古くなったベース車が4位となっている要因ですが、最大の要因はレクサスオリジナルモデルではないことでしょう。初代の90年代のレクサスの創世期ならともかく、現在はトヨタ車にはないレクサス独自モデルが求められており、ランドクルーザーとの違いも少なく、フロントフェイスのスピンドルグリルだけではユーザーも納得しません。ベース車のランドクルーザーが最上級車種でも700万円弱なので、プラス300万円以上の価値を納得できるかどうかが最大の課題と言えます。
参考:レクサスの買取専門ページです
・3位 レクサス RX
出典元:ウィキメディア
新車価格:540万円~796万円
全長/全幅/全高(3列シート車):4,890(5,000)mm/1,895mm /1,710(1,725) mm
エンジン種類・排気量:直列4気筒ターボ・2.0L V型6気筒ハイブリッド・3.5L
JC08モード燃費:11.2~18.8km/L
2列シート5人乗り仕様に加え、3列シート7人乗り仕様を設定。スタイリッシュなデザインがスポーティな走りを予感させる中型クロスオーバーSUVです。スピンドリルグリルと、Cピラーから流れるように伸びるクォーターガラスがデザイン上の特徴で、インテリアには手触りの良いソフトパッドを多用したプレミアム感あふれる上質なものとなっています。
車内は3列シートを設定できるようにゆとりある広さで、普段使いからロングドライブまで多彩な目的に使えるマルチプレイヤーとなっています。また、パワーユニットにレスポンスの良いターボエンジンと、パワフルで低燃費のハイブリッドがラインナップされ、安全装備では新世代のレクサス・セーフティ・システム+を採用します。
初代と2代目モデルは、トヨタのハリアーベースでレクサス色も弱く、人気があるとはいえませんでしたが、日本では発売されなかった3代目からグローバル市場を見据えたレクサス専用モデルとなって一新。2015年発売の現行モデルではスタイリッシュさが倍増。3列シートを備えるなど最先端のモデルとなり、高級価格帯のSUVではトップクラスの人気を誇るようになりました。
・2位 レクサス NX
出典元:ウィキメディア
新車価格:442万円~597万円
全長/全幅/全高:4,640mm /1,845/mm /1,645mm
エンジン種類・排気量:2.0L 直列4気筒ターボ 2.5L 直列4気筒ハイブリッド
JC08モード燃費:12.4~21.0km/L
NXは、「プレミアム・アーバン・スポーツギア」をコンセプトに、都会を機敏に駆け抜ける高い走行性能と、SUVらしい力強さを兼ね備えたレクサス初のコンパクトクロスオーバーSUVとして開発さ、れ2014年7月に発売開始されました。
伸びやかでスタイリッシュなエクステリアに目を奪われがちですが、2.0Lターボの「NX200t」には走行状態に応じて前後輪のトルク配分を100:0から50:50まで自動的にコントロール「ダイナミックトルクコントロールAWD」をハイブリッドの「NX300h」のAWD車には、フロントモーターに加え、独立したリヤモーターを追加し後輪を駆動する「E-Four(電気式AWDシステム)」を採用することで、SUVならではの安定した走行性能を確立しています。
また、スポーティバージョンの「F SPORT」は、NAVI・AI-AVSやパフォーマンスダンパーを標準装備し、乗り心地や操縦安定性を向上させ、足回りにも専用のチューニングを施しています。
UXが登場するまでは、SUVだけではなくレクサス全ラインナップでもトップの販売台数を誇っていたNX 。これぞレクサスのSUVという、おしゃれで高品質な雰囲気なモデルであり、多くの日本のユーザーがギリギリ手の届く価格帯と、わかりやすいカッコ良さが人気の秘訣。国産車50位まで発表される月別の新車販売ランキングでも、常に40位前後に顔を出す人気モデルです。
・1位 レクサス UX
出典元:ウィキメディア
新車価格390万円~535万円
全長/全幅/全高:4,495mm/1,840mm/1,540mm
エンジン種類・排気量:2.0L 直列4気筒ターボ 2.5L 直列4気筒ハイブリッド
JC08モード燃費:17.2~27.0km/L
UXはトヨタのコンパクトSUV「C-HR」をベースに開発されたレクサス最小のSUVで、新たなライフスタイルを提供する都会派コンパクトクロスオーバー。力強さが強調された厚みのあるボディと、俊敏な走りを想起させる張り出されたフェンダーとスピンドルグリル、そして「エアロスタビライジングブレードライト」と称する矢印型デイライトを採用した挑戦的で洗練されたデザイン。
さらに、SUVでありながら女性にも乗り降りしやすく、小回りが利くサイズ感と、レクサスセーフティシステム+が採用された安全性能で、瞬く間にレクサスSUV最大のヒットモデルとなりました。しかも400万円を切るエントリー価格はトヨタブランドのSUV並みとなり、レクサスの壁を低くし新たな顧客の獲得に貢献しました。また大ヒット中の、トヨタの新型RAV4と多くの共通点がありながらもまったく異なるテイストにより、共存することが出来たのも大きなポイントです。
まとめ
最も人気があり、販売台数が多い順位は以上のようになりますが、サイズが小さく価格の安い淳とも一致します。これは、輸入車のように価格が高くても高品質で魅力ある車種ならば支持されるとしたレクサスの戦略が日本国内においては限界があることを示しているとも言えます。さらに、今後、消費税が10%に増税されるとその傾向がさらに高まることも予想されます。
さらに気になるのは、レクサス車と価格帯が同じ輸入車の動向を調査した「J.D. パワー2019年日本新車購入意向者調査」によると、昨年伸びの高かったSUVが35%(前年比+1%)となり、 ここ数年続いたSUV人気の伸びにも鈍化の兆しが見えてきたと報告されていることも気になります。レクサスならではの魅力あるSUVが、今後どのような形で登場するのか期待されます。
[ライター/田中秀雄]