コラム

伊達軍曹のここだけSUV談義 第9弾。久々に筆者の心が揺さぶられた輸入SUV、「DS3クロスバック」は買いなのか?

長らく「輸入中古車評論家」を名乗って執筆活動を続けてきた筆者だったが、2017年の暮にスバルXVを新車で買ってからというもの、我ながらすっかり「国産車おじさん」と化した感がある。輸入車に興味がなくなったわけではないのだが、高いし、いろいろめんどくさいしで、以前ほどには興味が持てないのだ。
しかし先日、久しぶりに「輸入車おじさん」としての筆者の琴線に触れまくるクロスオーバーSUVが日本に上陸した。
DSオートモビルズのDS3クロスバックである。

インポーターはこれを「走る彫刻」と自称しているそうだが、言い得て妙である。
このおしゃれすぎるほどおしゃれな内外装に包まれていれば、筆者が住まう東京23区西部のどうってことない街並みも、いきなりパリ6区ぐらいには見えてしまう可能性が高い。それはあくまでも「気のせい」なのだが。

残念ながら試乗会に呼ばれなかったため、とりあえず評論家各氏の意見を鵜呑みにすることに

いずれにせよ「これは素晴らしい!」と直観した自分は、DSオートモビルズから試乗会の案内状が届くのを待った。ぜひ乗ってみたい、と思ったからだ。
だがいつまでたっても案内状は届かなかった。
「おかしいなぁ。郵便事情がちょっと変なのかな? 局員さんたちがストをしてるとか?」と思い、ネットで「日本郵便 遅配 スト」などと検索してみたが、それらしい情報はいっさい載っていなかった。
だが代わりに別の情報を得た。
自動車評論家と呼ばれる人々が、自身のSNSアカウントなどで「DS3クロスバックの試乗会に行ってきました。いや~、これは久々に素晴らしいですね! 最高!」とかなんとかつぶやきあっているのだ。
「……このわたしを、この俺様を呼ばないまま試乗会を敢行するとは何ごとだ! けしからん!」と怒り心頭に発した自分は、自宅近くにあるプジョー・シトロエン・ジャポン株式会社に自転車で乗り付け、猛烈なデモ活動を展開した。
だがデモは功を奏さず、それどころか不審人物としてPCJから出禁を食らってしまったため、もはやどうすることもできない。
こうなったら仕方ないので、DS3クロスバックの動的性能については、筆者のようなチンピラではない高名な自動車評論家各氏の意見を「丸飲み」することにした。
すなわち、彼らが「すげえいいよ!」と言ってるんだから、まあたぶんそのとおりなのだろう、と思うことにするのだ。
彼ら彼女らも伊達にしょっちゅういろいろなニューモデルに試乗しているわけではないので、その意見というか感想は「おおむね正しいはず」と考えるのが、近代的かつ合理的な思考というものであろう。
そうなったらあとは「ゼニ」の問題だ。買えるのか、それとも買えないのか? という話である。

サイトの作りがおしゃれすぎてよくわからん!


ということで、まずは公式サイトを見てみる。どうやらグレードは、
●Be Chic|299万円
●So Chic|357万円
●Grand Chic|404万円
という3種類のようで、こちとら中流ど真ん中を自負しているため、問答無用で「いちばん安いBe Chicとやらで十分だ!」と判断する。だがよく見てみるとBeChicのところには「受注生産」と書かれている。
ううむ、この手のいちばん安いグレードが「受注生産」となっている場合、たいていのケースでそれはぜんぜんイマイチな、あまり売れる見込みのないしょぼい装備内容のグレードである場合が多い。ならばやめておいたほうがいいのだろう。そもそも「受注生産」を待つのも正直かったるいし。
であるならば「中道を往く」という意味で357万円のSo Chicを選びたいところだが、そもそも357万円のSo Chicと404万円のGrand Chicでは何がどう違うのか、公式サイトを見る限りでは今ひとつわからない。サイトの作りがおしゃれすぎて、肝心かなめの「で、どんな装備が付いてる車がナンボやねん?」という部分がよくわからないのだ。
これはDSオートモビルズに限らず、ここ最近の輸入車インポーターのサイト全般に言えることである。こちとら、ただ「えーと、あの車はいくらだったけ?」ということを知りたいだけなのに、わかりやすい場所に肝心の情報が表示されていない。かなり下のほうか、あるいは奥のほうに、それはまるで隠れるように載っているのだ。
「ふざけるな! すっごくダサいけど、すっごくわかりやすいスズキのサイトを見習え!」とキレながらページを閉じようとしたが、ここで閉じてしまってはいつまでたってもDS3クロスバックを買うことができない。そのため、とりあえず詳細がよくわからないまま「コンフィギュレーター」へと進んだ。

有償オプションになる箇所、けっこう多いのね……


相変わらず357万円のSo Chicと404万円のGrand Chicの違いがよくわかってないのだが、「そもそも404万円の高級車など買えぬわ!」と怒鳴りながら、中道を往く意味で357万円のSo Chicを選ぶ。まあBセグメントのSUVに357万円というのも高いは高いが、たぶん多少の値引きはあるのだろうから、わたしのような中流ど真ん中でもなんとかなるだろう。たぶん。
で、とにかく中間グレードのSo Chicを選んだわけだが、そこから先もいろいろコマゴマとゼニがかかることが発覚したのだった。
まずはボディカラーだ。無償カラーはブランバンキーズ(要するに白)だけで、ほかはすべて5万9400円または7万200円の有償色。うむう、自分的には0円の白でもいいのだが、そこにも「受注生産」と書かれているため、それはちょっとかったるい。追加のゼニを払ってでも他の色を選んだほうが幸せになれそうな気がする。
ということで選択したのは5万9400円也の「ウィスパー」。シブい紫メタリックである。DS3クロスバックのイメージカラーは「ブルーミレニアム(青緑メタ)」なのだが、なんだかそれはトヨタRAV4っぽくて寝覚めが悪い。ここはやはりウィスパーがシブいだろう。
さて、これでめでたしめでたしと思ったら、屋根にもゼニがかかる。
どうやらDS3クロスバックでは「2トーンルーフであること」が必須のようで、ボディ色にウィスパーを選んだ場合は「ブランオパール(白)」または「ノアールオニキス(ブラウザでは色味がよくわからないが、ノアールというからにはたぶん黒だろう)」のどちらかを選択することになる。で、どちらも2万5000円の追金が必要だ。
「屋根の部分だけ塗装なしで頼むわ!」というわけにもいかないので、耐え難きを耐えながらノアールオニキスを選択する。
お次はパッケージオプションだ。So Chicの場合、
・DS マトリクス LED ビジョン
・DS ドライブアシスト
・アクティブブラインドスポットモニター
・インテリジェントハイビーム
・トラフィックサインインフォメーション
・DS センソリアルドライブ
がセットになった19万円のパッケージオプションを装着するか、もしくはそれら無しで乗るかの選択を迫られる。まあ19万円は大金だが、今どきこういった先進安全装備なしで新型車に乗るというのもナンセンス。そのため、ここは納得して「うむ」っと選択ボタンを押した。

結果、月々の支払額は「6万円弱」という計算に


その他、ラバーマット(2万1060円)やら専用ナビ+ETCユニット(23万9220円)やらを選択し、最終的な合計金額が算出された。私が選択した内容の場合、それは「410万4680円」であるとのこと。ちなみにこれに諸費用は含まれていない。車両本体とオプション装備代のみの合計額である。
ううむ、まあ微妙に高いといえば高いが、こんなモンといえばこんなモンという気もする乗り出し価格(ただし諸費用を除く)である。
まあいずれにせよ410万4680円という大枚をキャッシュで払う気も、また遺憾ながらその持ち合わせもないため、「ローンシミュレーション」に進んでみよう。
ローンシミュレーション画面でデフォルトになっているファイナンスプログラムは「DSパスポート」。これはいわゆる残価設定ローンというやつだ。3年タイプと5年タイプが選べ、当然ながら自分の場合は5年タイプを選んだわけだが、その場合の最終回支払額(要するに据え置き額)は82万円とのこと。ちなみに2019年7月末現在の金利は2.39%だ。
で、最終的に出てきた月々の支払額は5万9700円。
……なんとも微妙である。「払え」と言われれば払えなくもない額だが、「喜んでお支払いいたします!」という気分にはなれない何かが、そこにはある。
「新車の輸入車とは、Bセグメントであってもなかなかお高いものなんじゃのう。あるいは、ボーナス払いを確実に期待できる一流大企業にお勤めの人向けの商品なのかもしれないのう……」
そんなことをつぶやきながら自分はそっとブラウザを閉じ、晩ごはんの支度を始めたのだった。今宵のメニューは豚の冷しゃぶと牛すじ大根である。
[ライター/伊達軍曹]

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ユーズトカーラボ 編集部
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