コラム

日産・シルビアは誰もが知っている名車。そんなシルビアにもコンバーチブルモデルが存在していた

日産・シルビアは誰もが知っていると言っても過言ではないほどの超有名モデルです。そんなシルビアにもコンバーチブルモデルが存在していました。1988年から1993年までの間と、2000年から2002年の販売終了するまでの間と短い間でしたが、コンバーチブルモデルが販売されていました。シルビア自体を掘り下げつつ、当時の時代背景やどんなコンバーチブルだったのか見ていきましょう。

そもそもシルビアとは

シルビア初代はダットサン・フェアレディで、2代目以降はサニーをベースとしているスペシャルティカーで、バブル時代と重なったこともあり世はスペシャリティカーが流行っていました。様々なメーカーからこぞってクーペが販売され、蔓延(?)していたのでした。とは言え初代から大人気だったわけではなく当初は価格も高く手軽に買えるものではなかったこともあり、あまり売れませんでした。3年で早々に絶版となってしまいましたが、現在ではもうわずかしか残っておらずその貴重さから中古車市場では1000万円を超える価格がつけられているものもあります。
その後約7年後に再販されました。名前も「ニューシルビア」となっており、一応シルビアでありながらもコンセプトががらりと変わり、北米向けにセクレタリーカーとして開発されました。初代とはあまりにも打って変わってしまい、かなり北米に重点が置かれていたこともあり日本受けはあまり良いものではありませんでしたが、エクステリアが2色で配色されておりうねりが強かったことからハマグリという愛称がついていました。そして1979年に3代目のS110型は日本の流行を取り入れ日本で売れるよう開発されたこともあり、月4000台を超えるほど飛ぶように売れました。ポイントとしてはハードトップではセンターピラーレス・ボディとなっており、ヘッドランプは角型4灯式が採用されていたりと当時人気のあったデザインがなされていました。
4代目のS12型からはリトラクタブル・ヘッドライトが搭載され、今までとまた違ったデザインになりました。これはコンバーチブルタイプではありませんが、日本で初めてのチルトアップ機構が付いている電動ガラスサンルーフが採用されたことも話題となりました。またハードトップからクーペに変わったのもS12型の特徴です。5代目とS13型、そしてこの代でコンバーチブルタイプが登場しました。
販売期間自体は今までの代と変わらないのですが、一番販売台数が多かったモデルであり、当時の金字塔的存在だったホンダのプレリュードを超える勢いでヒットし若者の間で大ブームとなりました。このモデルに思い出が詰まっている方もきっと多いはずです。まずなんといってもエクステリアが美しくグッドデザイン賞も受賞しており女性からの絶大な人気を誇った上に、当時もう稀有な存在になりつつあったFRのスポーツクーペという点で男性の心もくすぐり男女問わず人気があったことが伺えます。その根拠として峠やサーキットなどでガンガンに走らせ事故が多発したことを受け、任意自動車保険料が大幅に値上がりました。
その後は6代目・S14型ではボディが大きくなり3ナンバーとなりましたが、若者的には大きくて受け入れられにくかったことと、スペシャリティカーの流行りが下火になってきたことが相まって販売台数は伸びませんでした。最後となった7代目・S15型は再び5ナンバーのサイズに戻し、2000年にはヴァリエッタと呼ばれるクーペカブリオレが登場しました。もうスポーツカー人気がかなり落ちてきており、平成12年排ガス規制が行われたことを受け2002年に販売終了しました。クーペは約3年半、コンバーチブルはわずか2年弱という短い期間でしたが今までの中では独特なデザインであり、走りへのこだわりが高かったことから現在でも愛好されている方が多いモデルです。初代と2代目以降と合わせておよそ30年という長い歴史をもつシルビア、日本の自動車史を語る上で欠かせないと言っても過言ではない存在です。

コンバーチブル が登場した当時の時代背景


出典:ウィキメディア
シルビア・コンバーチブルが登場した当時はデートカーが大流行していた時期でした。ここでそもそもデートカー、スペシャリティカーは何なのか、について話したいと思います。1980年代後半から1990年代前半にかけてバブル時期と重なる時代は、若者の間で車がデートで必須でした。現在でもかっこいい車を持っている人はモテるという認識はあるかもしれませんが、この当時はそれをはるかに超える感覚でデートに車を必要としており定番アイテムで、彼女の方にもあの車が好き、かっこいいなど好みがある程度はっきりしていることが多かったようです。代表的なモデルだとトヨタのセリカ、サイノス、ホンダのアコードクーペ、シビッククーペ、インテグラ、プレリュード、スバル(当時は富士重工)のアルシオーネなどが挙げられます。どのモデルもクーペタイプ、スポーツタイプなどであることは共通していますが、当時角ばった車が多い中でシルビアは少し丸みを帯びた滑らかで伸びがあるのが特徴でした。
参考:ニッサン、シルビアのコンバーチブルモデル買取専門ページ!

「コンバーチブル」

コンバーチブルタイプは5代目と7代目に生産されましたが、シルビアコンバーチブルと名称でいうと5代目を指します。7代目のコンバーチブルはシルビアヴァリエッタという名前が付けられています。販売期間は1988年から1993年まででした。
クーペでは3種類のグレードがあり、ターボエンジンが搭載されているFRの「K’s」、NAエンジンで一番シンプルな作りである「J’s」、ラグジュアリーで女性受けも良い豪華な作りなのが「Q’s」で構成されていました。ちなみにこれはトランプのジャック、クィーン、キングを表しています。もちろん人によって欲しい機能は様々なので、どれが一番いいとは決め難いですが、良い順でK→Q→Jと実際のトランプのように考えて良いかと思います。シルビアコンバーチブルはK’sのみで、オープン化の製造を得意としている高田工業に委託し、オーテックジャパンが販売していました。そのため改造として取り扱われており、表記としては「S13改」ということになります。電動クーペではあった5速MTはなく、4速ATのみとなっています。クーペのK’sと比べておよそ150%以上の価格、おおよそ370万円ほどであり、オープンカー自体が実用性に欠ける部分があるのでこぞって売れるというわけでもなく、生産もされなかったのでシルビアクーペは大人気で大量生産されても、シルビアコンバーチブルは当時から珍しい車でした。
つくりとしては電動ルーフで、スイッチはドライバーのシートベルトの側に2種類付いています。片方は開閉するためのスイッチ、もう片方は解除スイッチとなっています。開閉するためのスイッチだけでは開かないようになっており、解除スイッチ要するに大元のスイッチをONにして開閉のスイッチで開けられるようになっています。基本的にドライバーだけが開け閉めできるようになっています。

まとめ

シルビア自体は中古車でもまだまだ多く見られますが、コンバーチブルとなるともうほんのわずかしか残っていません。その貴重さから年式の割にも高額です。また注意するべき点としては走り屋にも人気があったモデルだったのでかなり酷使されている可能性が高く、ぱっと見綺麗でも走りの部分でダメージを受けていることが考えられます。できるだけしっかり見聞きし、万が一自分が壊していないけど故障とかが頻発する可能性も受け入れた上で購入することをおすすめします。
[ライター/A. Oku]

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