輸入中古車400勝サイトや日刊カーセンサーへの投稿でおなじみの伊達軍曹さんから寄稿いたただきました。
よしお(34歳)がポルシェ911とポルシェケイマンをどちらを買うべきか悩んでいる話です。
仕事仲間のA君が、ポルシェ911(タイプ996)のカレラ4Sを中古で買った。いちいち値段は聞かなかったが、たぶん当時の買値で550万円ぐらいだったはずだ。
彼のカレラ4Sを見て、わたしは素直に「カッコいいなぁ、ステキだなぁ。そしてお前、金持ってるなぁ!」と思い、彼のことをやや尊敬した。
同時期、別の仕事仲間B君が先代ボクスターに乗っていた。こちらは中古ではなくバリバリの新車として買ったものだ。
彼は、ボクスターのことを「オレのポルシェが~」「昨日、ポルシェを洗車したときに気づいたんだけど~」というような形で話すのが常だった。
それを聞いているわたしは、内心いつも思っていたものだ。
「おめえが乗ってるのは“ポルシェ”じゃなくて“ボクスター”だろうがああああああ! そこんとこハッキリさせとけやヴォケエエエエエエエ!!!」
無論、理はわたしではなくボクスター乗りのB君にある。 彼のボクスターは紛れもなくポルシェ社の製品であり、いいクルマであり、しかも600万円以上出して買った高額な新車だ。
わたしにはそんなモノは買えないし、そもそもA君が乗っていた中古911よりもB君のボクスターのほうが高額なのだ。
ついでに言えば、B君のことは人として大好きだ。
それでも「ボクスターが何言っとるんじゃヴォケエエエエエエ!!!!」と、つい思ってしまうのだ。 これはもう1960年代に初代ポルシェ911が登場して以来、自動車愛好家の心の中に完全に染みこんでしまった何かであり、どうすることもできない心理なのだ。
ということでよしおよ。君の心のバランスが2にあるならばケイマンだ。ボクスターでもいい。まぁ911でもいいだろう。好きにしなさい。
しかし3の方面で考えているならば、絶対に911だ。911以外は、買ってはいけない。