コラム

「大ベテラン」であるホンダ オデッセイが売れ続けているのはマイナーチェンジしたからなのか?

それでは今週もさっそく「おすすめミニバンのおすすめグレード」に関する研究を進めてまいりましょう。今週のお題は、2013年11月デビュという「大ベテラン」でありながら、2018年11月の販売台数ランキングではミニバン10位とまだまだ健闘しているホンダ オデッセイです。

直近のマイチェンジで「ホンダセンシング」が全グレード標準装備に


オデッセイというミニバンが今なおそれなり以上に売れている理由は、2017年11月のマイナーチェンジで商品力が増したからという理由もありますが、それ以上に「走りが気持ちいい稀有なミニバンだから」という理由が大きいはずです。このあたりを主軸に考えていくと、オデッセイのおすすめグレードは自ずと絞られてきます。
まずはグレード展開を見てみましょう。直近のオデッセイは以下のとおりのラインナップになっています。
【ハイブリッド】
●HYBRID・Honda SENSING(FF)|3,750,000円~
●HYBRID ABSOLUTE・Honda SENSING(FF)|3,850,000円~
●HYBRID ABSOLUTE・EX Honda SENSING(FF)|4,150,000円
【ガソリン】
●G・AERO Honda SENSING(FF/4WD)|2,980,000円~
●ABSOLUTE・Honda SENSING(FF/4WD)|3,240,000円~
●ABSOLUTE・EX Honda SENSING(FF/4WD)|3,540,000円~
ハイブリッドのほうのパワーユニットは、最高出力184psを発生する走行用モーターと発電用モーター、そして145psを発生する2Lガソリンエンジンを組み合わせたもの。ガソリン車のエンジンは2.4L直列4気筒の i-VTECです。ただし上級グレードであるABSOLUTE(アブソルート)系は直噴タイプで、両者は排気量こそ同じですが、最高出力は異なります(Gが175psでアブソルート系は190ps)

2017年11月に行われた直近のマイナーチェンジで運転支援システム「ホンダセンシング」が全グレードに標準装備となり、ハイブリッド車は前走車追従機能付きクルーズコントロールを全車速対応となりました(それまでは30km/h以上)。
また外観にも手が加えられ、フロントのバンパー&グリルのデザインが変更されるとともに、LEDフォグライトが標準装備となっています。

サスペンションの関係でベースグレードは検討外に


以上を踏まえておすすめグレードの検討を始めるわけですが、まず真っ先に候補から除外したくなるのがハイブリッド/ガソリンそれぞれの標準グレード、つまり「HYBRID・Honda SENSING」と「G・AERO Honda SENSING」です。
除外する理由は簡単で、この2グレードだけは「ABSOLUTE専用チューニングサスペンション」が付いていないんですね。
冒頭付近で申し上げたとおり、オデッセイの根本的な魅力は走りが気持ちいい稀有なミニバンである」という部分にあります。で、その走りの気持ち良さを支える大きなポイントのひとつであるABSOLUTE専用チューニングサスペンションが付いていないということは、極論を言ってしまえば「わざわざ選ぶ意味がない」ということになります。
ということで、比較的手頃なプライスは魅力なのですが、ベースグレードである「HYBRID・Honda SENSING」と「G・AERO Honda SENSING」は申し訳ないですがここでサヨナラです。

燃費差と装備差、そして走りを考えれば断然ハイブリッド推し



お次に考えたいのが「ハイブリッドにするか、それともガソリンにするか?」という大きな問題についてです。
ハイブリッドとガソリンの価格差は「61万円」と結構デカいわけですが、両者は燃費の差も実はデカいです。
●ハイブリッド|24.4km/L(JC08モード)
●ガソリン|13.6 km/L(JC08モード)
カタログ上で10km/L以上違いまして、実際の燃費も、クルコンをセットしておとなしめに走る限りではかなりの差があります(もちろんハイブリッドのほうが圧倒的に燃費が良い、ということです)。
参考:ミニバン/ワゴン車/ワンボックスの買取専門ページです
そして、
●電子制御パーキングブレーキ
●オート車両接近通報装置レーキホールド機能
●車両接近通報装置
●100V AC電源〈センターコンソールボックス後部〉

というハイブリッド専用の装備も、あると無いとでは大違いでしょう。
さらに言えば、モーターが回り始めた瞬間から3.0L V6エンジンに匹敵する極太トルクが発生し、なおかつ静粛きわまりないという走りが可能なハイブリッドのほうが、どう考えてもオデッセイというミニバンのキャラクターには合っているはずです。
ということで、ガソリン車が悪いわけではないのですが、「オデッセイの推しはやはりハイブリッド」という結論が見えてまいります。

2列目シートは「7人乗り」のほうが圧倒的に好ましい


続いて決めるべきは「7人乗り仕様にするか、それとも8人乗り仕様を選ぶか?」という問題です。
これはもう「7人乗り仕様」で決まりでしょう。
8人乗り仕様の2列目は「2列目6:4分割スライドシート(ドリンクホルダー付センターアームレスト付)」で、これはこれで悪くないシートです。
ですが7人乗り仕様の「2列目プレミアムクレードルシート(オットマン/ボトルホルダー/角度調節式両側アームレスト付)」を見てしまった後では正直、色あせて感じられます。プレミアムクレードルシートの座り心地はクセになるほど快適ですので、よほど明確な理由がない限りは「7人乗り」の一択で行くべきです。

上級グレードと最上級グレードの価格差は約21万円



となると、ここまでの検討で残っている候補は以下の2グレードということになります。
●HYBRID ABSOLUTE・Honda SENSING(7人乗り)|3,936,400円
●HYBRID ABSOLUTE・EX Honda SENSING(7人乗り)|4,150,000円
要するにハイブリッドの上級グレードと最上級グレードということですが、これはどちらを選ぶべきなのでしょうか? ちなみに見ていただければわかるとおり、両者の価格差は約21万円です。
この価格差以上の価値が最上級グレードのHYBRID ABSOLUTE・EXにあるならばそちらを選ぶべきですし、そうでないならば「HYBRID ABSOLUTEで十分」ということになります。
果たしてどうなんでしょうか? 両者の装備差を見てまいりましょう。

HYBRID ABSOLUTE・EXは相対的にかなりお買い得!

HYBRID ABSOLUTE・EXには標準装備されているが、HYBRID ABSOLUTEではオプションになる(またはそもそも設定がない)主な装備は以下のとおりです。


●マルチビューカメラシステム
●Hondaスマートパーキングアシストシステム
●パーキングセンサーシステム
●後退出庫サポート
●ブラインドスポットインフォメーション
●運転席&助手席シートヒーター
●トリプルゾーンコントロール・フルオートエアコンディショナー(プラズマクラスター技術搭載)
●助手席4ウェイパワーシート(スライド/リクライニング)
●LEDアクティブコーナリングライト
……重要な装備類がこれだけ付いていると、「たった21万円の差」にしか感じられませんね。かなりおトクな感じがしてなりません。
ということで、結論です。
「今からホンダ オデッセイを買うなら、イチ推しグレードはHYBRID ABSOLUTE・EX Honda SENSING(4,150,000円)!」
……これしかないでしょう。車両価格415万円というのは決して安い金額ではありませんが、他社の類似ミニバンで似たような装備レベルにしようとすると、さらに結構な高額となってしまうのは必定です。
そういう意味で、絶対的な金額として決して安いわけでもないのですが「相対的に安い」と言えるのが、ホンダ オデッセイのHYBRID ABSOLUTE・EX Honda SENSINGという最上級グレードなのです。
ミニバン選びのご参考になったならば幸いです。それではまた来週!
[ライター/伊達軍曹]

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