もしも川中島の戦いをポルシェで戦うなら


川中島の戦い……それは、天文22年(1553年)から永禄7年(1564年)の12年にわたり、甲斐の武田信玄と越後の上杉謙信との間で繰り広げられた、北信濃の支配権をめぐる戦いの総称である。しかし一般に「川中島の戦い」といえば永禄4年(1561年)に行われた第四次合戦のことを指す場合が多い。

合戦開始後しばらくは両軍睨み合いが続いたが、武田軍は「啄木鳥(キツツキ)戦法」にて勝負に出る。別働隊で背後から奇襲し、驚いて山を下りてきた上杉軍を八幡原で待ち受ける本隊が挟み撃ちにするという作戦だ。

しかし武田軍本隊の目の前に現われたのは、なぜか隊伍をしっかり整えた上杉軍だった。謙信は武田軍の意図を見抜いて密かに山を下りていたのである。そして、いわゆる「車懸りの陣 で攻撃を開始。車懸りの陣とは車輪状の陣形でぐるぐると回り、常に新手で敵と戦うという謙信得意の戦法である。

出し抜かれた武田軍本隊は押されまくり、武田信繁や軍師・山本勘助が討死。そして乱戦の中、謙信が信玄本陣に突入して両雄の一騎打ちと相成った。

しかしその後、武田軍別働隊が到着。これにより戦局は逆転し、謙信は兵を引く。勝敗は「前半は上杉の勝ち、後半は武田の勝ち」とされ、好敵手同士の名勝負として現在まで語り継がれるに至った。

……というのが通説なわけだが、まあ例によって本当にそうだったのかというと微妙で、基本史料とされる『甲陽軍鑑』の信ぴょう性も現在では割と否定されている。が、そういった細かいことを自動車サイトで言ってもほぼ無意味であるため、ここはひとつ通説に基いて考えてみたい。

何を考えるかといえば、「もしも武田軍が車を使って上杉軍と戦ったとしたら、果たして信玄はどんな車を選んだだろうか?」ということだ。……荒唐無稽な設定ではあるが、そこから現代の車選びに関して何らかの気づきを得ることもできなくはないはずだ。

まずは武田信玄の性格から考えてみよう。「甲斐の虎」と呼ばれた信玄は豪放磊落な男にも思われがちだが、独断専行ではない「合議制」を早くから取り入れた冷静な人物であり、「負けない戦い」を重視した慎重派でもある。そんな信玄が選ぶとなれば、 軍用車は自ずとイタリア・フランス系のラテン車ではなく実直なドイツ車になるはずだ。

で、数あるドイツ車のなかから何を選ぶか?

それを考えるうえでのキーワードとなるのが信玄の「啄木鳥(キツツキ)戦法」。前述したとおり、機動力の高い部隊を迂回進軍させ、敵がそれに気を取られている隙に本軍で一気に攻略する戦法である。

川中島という比較的平坦な地で機動力を最大限発揮するには、一例だがメルセデス・ベンツGクラスのような本格オフローダーである必要はない。それよりももっとこうスピードに富み、素早いコーナリングが可能な、ある程度コンパクトで、それでいて戦闘使用にも耐えうる頑強性を持った車であることが望ましい。

そう考えると最適なものの一つは、ポルシェのミッドシップ・オープン2シータースポーツ「ボクスター」になるだろう。

……リアエンジン・リアドライブとなるポルシェ911以上のコーナリング性能を誇り、そしてかさばらないサイズの歴代ボクスターは、「啄木鳥戦法」という陽動作戦の担い手として理想に近い。

96年から04年までの初代ボクスターであれば1騎あたり約110万~190万円ほどで調達でき、04年から12年までの2代目でも220万~360万円程度で調達可能。このあたりのボクスターをそれぞれの能力およびキャラクターに応じて適切に配置し、上杉軍の背後を鋭く突きたい。

ボクスターによる啄木鳥戦法で敵を撹乱させた後は、あわてて逃げ下りてきた敵軍を主力部隊が討つ。

……まぁ川中島の戦いでは上杉軍は慌てずに整然と山を下りてきて、逆に武田軍がビビったそうだが、そのあたりはとりあえず無視して、敵軍は「あわてふためいて我々の前に下りてきた」ということにしておこう。

で、それを討つ主力部隊といえば、やはりポルシェ911だ。

抜群の戦闘能力(パワー、ボディ剛性、回頭性)を備え、そしてボクスターと比べれば比較的重量級でもあるタイプ964以降の歴代ポルシェ911は、敵主力部隊を殲滅するに十分な戦闘能力を有している。

上杉軍が得意技である「車懸りの陣」を繰り出してこようと、こちらもまずはタイプ964(89年~93年)およびタイプ993(94年~98年)の空冷混成部隊が迎え撃つ。ただしこれら空冷混成部隊は昨今調達費用(中古車相場)が高騰しているため、あまり頭数はそろえられないかもしれない。

そんな場合に、続いて迎え撃つのがタイプ996(98年~04年)の初期水冷部隊だ。01年以降の後期型やターボはそれなりの調達費用がかかるが、前期型であればポルシェ911とは思えぬほど手頃。それゆえとりあえずタイプ996前期型を大量投入し、上杉謙信が繰り出す車懸りの陣 を無効化させる所存だ。

このあたりですでに勝利を収めることができるような気もするが、敵方がまだあきらめぬようであればタイプ997(04年~11年)で構成される主力部隊を投入。これにより謙信は兵を引くか、あるいは和睦を求めてくるだろう。それでもまだ引かないようであれば最新鋭のタイプ991(11年~)を投入し、遺憾ではあるが殲滅し、最後は一騎打ちにて首をはねる。

ポルシェ各モデルに類似する戦闘能力は、実はもう一方の巨頭である「フェラーリ」の各モデルも備えてはいる。しかしあちらは貴族の出ゆえ、長時間の持久戦にはめっぽう弱い。その点ポルシェであれば、整備さえそれなりにやっておけば、いつまでも戦い続けることができる。実際、筆者が過去乗っていた911カレラ2は走行10 km超であったが、なんの問題もなく日々の実戦で大活躍してくれたものだ。

第五次まで続く川中島の戦いの長期戦的様相を鑑みれば、やはり武田信玄が選ぶべきは頑強で、何かと長持ちして、それでいて抜群すぎるほど抜群な各種戦闘能力を有する「ポルシェ」しかないのだと、今あらためて痛感している。


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