中古車情報誌や自動車専門誌で長年にわたって、ライティング・編集に携わられた後、現在はフリーランスのライターとして活躍されている荻原文博さんから寄稿いたただきました。 長年にわたって蓄積された車に関する見識は一読の価値があります
アウディA3ってどんな車?
先日、アメリカで開催されたニューヨークモーターショーにおいて、2013年に発売された3世代目のアウディA3がワールドカーオブザイヤーを受賞しました。 受賞理由は「アウディA3の乗り心地はA3だけのもの。絹のような乗り心地はリムジン並み」と高く評価された結果です。この絶妙な乗り心地は新型だけに限りません。
アウディA3は初代モデルからリムジンに匹敵する絹のような乗り心地を実現しています。
アウディA3は国産車ではマツダアクセラ、輸入車ではフォルクスワーゲンゴルフ、ルノーメガーヌといったクルマがライバル車で、世界中で最も販売台数が多いクラスです。
その中でもアウディA3は優れた乗り味と豪華な装備によってプレミアム感が漂います。
アウディA3の歴史
アウディA3は1996年に初代が日本に導入されました。そして2003年に第2世代にフルモデルチェンジを行い、2013年に第3世代が登場しました。 初代はコンサバティブな3ドアと5ドアのハッチバックでしたが、2代目は3ドア車はコンサバなままですが、5ドア車はユーティリティを高めるため荷室を拡大し、スポーツバックというサブネームが付きました。ボディサイズは取り回しのしやすいサイズながら、優れたスタイリングとステーションワゴンに匹敵するラゲージ容量を確保しヒットしました。新型アウディA3はヒットモデルのスポーツバックに加えて、セダンもラインアップしています。世界中でコンパクトセダンがブームになっており、いち早く導入しています。
アウディA3がプレミアムコンパクトと呼ばれる理由とは
アウディA3がなぜプレミアムコンパクトといわれるのか。その理由の一つは質感の高いインテリアです。素材はもちろんのこと、使いやすさを考慮したスイッチ類やシルバーによる加飾など、無駄のない精巧なデザインが魅力です。 そして、高い走行性能です。クワトロと呼ばれる4WDシステムをはじめ、軽量化と高い剛性を両立したアウディスペースフレーム、ダウンサイジングコンセプトから生まれた小排気量ターボエンジンンのTFSIなどアウディ独自のテクノロジーが高い走行性能だけでなく、環境性能も実現しています。
はじめての輸入車を買われる方にアウディA3がお勧めな理由は
今回アウディをはじめて購入しようと考えている皆さんにこのA3を薦めるのは、様々なアウディのアイデンティティが詰まった最もお手頃な価格で手の届くモデルと考えているからです。
どの年式のアウディA3を買うのがお得?
では実際にアウディA3の中古車を購入しようとすると、昨年登場した第3世代のA3は流通台数が少なく、まだ新車価格と中古車価格が変わりません。したがって2003年に登場した先代モデルが狙い目となります、先代は3ドア車と5ドア車のスポーツバックがありますが、中古車の流通台数はモデルレンジが8年間の長いスポーツバックが圧倒的に多くなっています。探しやすさそして利便性を考えるとオススメはスポーツバックです。
先代アウディA3スポーツバックの中古車相場の平均価格の推移
次に先代アウディA3スポーツバックの中古車相場の平均価格の推移を見てみましょう。カーセンサーnetによると3月まで順調に値落ちしていたのですが、現在は値上がり傾向となっています。これは一体なぜだと思いますか。 それはA3自身が昨年フルモデルチェンジを行い、ストックされていた高年式のクルマが中古車として市場に流通したためです。現在、アウディA3スポーツバックの中古車は全国で約300台程度流通していますが、2010年~2013年式が約30%を占めていることからもわかっていただけるでしょう。このように中古車は値落ちするだけでなく、様々な要因によって値上がりすることもあります。
先代アウディA3のおすすめのエンジンは1.4L車
アウディA3のエンジンは1.4L、1.8L、2L、3.2Lの4種類あります。中古車の流通台数が多くオススメは1.4L車で、130万円台から探すことができます。中には1.4L車ではパワーが足りないのでは?と考える人もいるかもしれませんが、過給器によって2L車並のパワーを実現しています。特にオススメはSラインパッケージと呼ばれるオプション装備を装着したモデルです。 購入時には高出力のエンジンなのでエンジンオイルをはじめとしたオイル類の交換頻度を確認してください。そして走行距離によってはブレーキパッド、ディスクの減りをチェックすることをオススメします。