輸入中古車400勝サイトや日刊カーセンサーへの投稿でおなじみの伊達軍曹さんから寄稿いたただきました。
鉄男さん(年収480万円・31歳)が結婚指輪を質入れ(生贄)にしてまで輸入車を購入しようかと考えたけど (車に興味のない妻)との関係を気になるのでどう奥さんを説得するか悩んでいる話
クルマというロマンチシズムを男女で分かち合うことのできる幸せな例もないわけではないが、基本的にはないと思っていたほうがいい。
そういった前提のなか、鉄男はどうするべきなのか? 細君の言い分どおり輸入コンパクトへの買い替えをやめるのか、それとも無益な説得工作を長期にわたって継続するのか?
……わたくしからの提案は以下のとおりだ。
黙って買っちゃいなさい。妻へは事後報告でいいから。
買ってしまえば、あとはなんとかなる。最初は当然もめるだろう。泣かれるか、あるいは殴られることだってあるかもしれない。
しかし、最終的にはなんとかなる。「……まぁ仕方ないよね。あなたが思ったとおりにやればいいよ」となるのだ。
なぜ絶対に「なんとかなる」と言い切れるのか。それは、君と細君とは(今がどうかは知らないが、少なくとも一時期は)本気で愛しあった者同士であり、そんな者同士が「たかが中古の輸入コンパクトカー」程度のお金のことでもめているのだから……ということだ。
そりゃ年収200万円ぐらいしかなく、しかも競馬やパチンコなどで借金をこさえてる男が「国産コンパクトはもう飽々だ、俺は輸入車を買う!」と言い出したならかなり問題があるが、鉄男の場合は違う。安月給ではあるがきちんと働いている真人間であり、本人なりに「輸入コンパクトを買ってもウチの財政は大丈夫」という計算だってできているのだろうから。
もしも真剣に欲しいのであれば、M・ベンツAクラスだろうがBMW1シリーズだろうがアウディA1だろうが何だろうが、とにかく買ってしまいなさい。
どれもいいクルマだ。
そして時間はかかるかもしれないが、君がしっかり働いて家計に貢献し、できれば出世あるいは起業もし、ローンで支払うならばそれも余裕で返済し、ついでに貯金なんぞも行い、さらには今回わがままを通してしまった相手(細君)に対するさまざまなケアも笑顔で行えるならば、つまり君が「男」であるならば、最終的には細君も鉄男を認めざるを得なくなる。
万一どうしても話が解決しないとしたら、「自分のどこかに根本的な問題がある」と思うべきだ。それが収入なのか性格なのか度量なのかはわからないが、君はそここそを矯正しなくてはならない。それが、実はクルマ購入などより遥かに大切なことだ。
クルマとは、お金で買うものではない。男の度量に対して後から勝手に付いてくるものなのだ!
……と、ビシッと精神論をキメたところでアレだが、いちおう具体的な(?)アドバイスもしておこう。輸入コンパクトを黙って買った後、当然それは納車される。納車されたそれを見れば、当然妻は怒り狂う。そんな際の細君に対する「言い訳リスト」だ。
車種別輸入車コンパクトカー購入言い訳リスト
■現行M・ベンツAクラスを買った場合
「最高の男、最高の夫婦、最高の家族になるために、世界最高ブランドの小型車を手に入れた。だから、これからも2人で頑張っていこう。そして幸せになろう!」(と言ってブチューッとキスする)
■現行BMW1シリーズを買った場合
「トヨタのアクアとほとんど同じ価格でビーエム売ってたから、つい買ってきちゃったよ! てへぺろ☆(・ω<)」(冗談が通じなかったら即座に土下座に切り替える)
■アウディA1を買った場合
「朗報です! ホンダフィットとだいたい同じ価格で、フィットに乗ってるよりもキミが100倍キレイに見えるクルマを買ってきました!」(ヨイショが通じなかったら即座に土下座に切り替える)